木の葉の皿はトトロのお腹
最近、葉っぱ型のうつわがマイブーム。 夏に木の葉型のガラスの箸置きを買ったのを皮切りに、 秋は菓子皿、冬はグラタン皿、そして春には布の茶たくを揃えました。
丸い皿、丸い碗、丸い鉢‥。 大小の丸ばかりが並ぶ食卓で、ひとつ違った形のうつわは それだけで目を引き、ポイントになります。
特に木の葉型の器はどこかノスタルジック。 幼いころ川に流した笹舟や、おままごとでどろ団子を乗せて使った柿の葉を彷彿とさせるからでしょうか。 それとも遠い昔、陶器というものがまだなかったころ、 木の葉を皿代わりにしていた先人たちの記憶が、わたしたちの体のどこかに残っているのかもしれません。
わたしが特に気に入っているのは、写真の白い耐熱皿。 グラタンのみならずシチューをよそったり鍋を取り分けたりバターライスを盛ったりと、 日々八面六臂の大活躍です。
温かみのある柔らかな白と、ふっくらと厚手で穏やかな形が、トトロのお腹みたいでしょう？ 森の神様のまあるいお腹は 和・洋・中華の種別を越え、 汁ものでもご飯でもパスタでも、肉でも野菜でも果物でも、 なんでも大らかに受け止め、 料理を乗せたまま宙を舞う舟となって、夜空に飛んでいきそうです。
初稿：2007年4月19日