2003年4月13日 悩みごと(後編)

友人の相談ごとに1時間も付き合った挙句、 「忙しいからまたね」といわれて、胸に風が吹き抜けたうさぎ。

‥でもねえ、実は立場が逆の経験をしたこともあるのです。

あれは5年ほど前、ネネが小学3年生の時。 学校の懇談会で、 「お子さまの最近の様子についてでも、お一人一言づつ発言してください」 と担任の先生に言われました。
それで皆「ホントに勉強しなくって困ってます」とか、 「マンガばっかり読んでて‥」といった近況を報告していったんです。 親のグチのような、謙遜のような、マイナスイメージの話が多かったですね。
それに対し、担任の先生は一言づつ「まあ、子供は遊ぶのが仕事ですから」とか 「マンガも読解力の向上に役にたちますよ」などと「大丈夫」系のコメントをしていました。

最後の方にうさぎの順番が回ってきたので、
「最近、うちの子はけっこう男の子の目を気にするようになってきて、 この間もこんなことがあったんですよ――」と言いました。 詳しい内容は忘れてしまいましたが、うさぎとしては、 チョット男の子の目が気になりだしたおしゃまな女の子の姿を、 ユーモラスに話したつもりだったの。

ところが。カタブツの担任にうさぎのエスプリはどうも通じなかったらしい‥。 子供らしくない行動だと思ったのか、コメントしづらくて困ったのか、 先生はそれに対して、
「まあ! そういうの、困りますよねー! みなさん、うさぎさんのこの悩みについて、どう思われますか? ○○さん、いかがですか」ときたもんだ! 

うさぎは慌てて「あ、いえ、そういうことじゃなくって‥」とモゴモゴ言いましたが、 聞いちゃいない。
それまで笑い顔で聞いていたほかの母親たちも、先生の発した"悩み"という単語に 「そうか、これは笑い話じゃなかったんだ」と合点したらしく、 口をおさえてうつむきがちになりました。
先生に指名された人は、「よくあることだと思います」まではよかったが、そのあと 「うさぎさん、そんなに気にすることはないと思いますよ」とのたまうし。

だれが"気にしてる"って言ったよーっ?!

うさぎはそう叫びたくなりましたが、あまりの意外な展開に、苦笑しかでませんでした。
どうもそれがいけなかったみたい。 その場は先生主導で「うさぎさんの育児の悩みを皆で話し合う会」になってしまった〜っ!

‥あーあ。どうしてこんなことになったのやら。ホント、人間関係は難しい。
懇談会が終わったあとも、

「悩み事があったら、いつでも相談にのりますよ」

とか真顔で言われちゃうしさあ‥。
その場の雰囲気を読みきれなかったアタシがバカでした。
それから一年、担任が変わるまで、懇談会からカンペキに足が遠のいたうさぎでありました。