2004年8月14日 うさぎのパソコン必須アイテム2 MultiRep

ポーチュラカ

うさぎというヤツは、気に入ったものはとことん気に入るタイプでして、 そういう人間は元来、しあわせになりやすい特質があります。

どうしてかって――?
気にいったものを使うたびにしあわせな気分になるからです。

今日お話する「 MultiRep 」というソフトも、うさぎの超お気に入りの一つ。 使うたびに、「ああ、なんて素晴らしいソフトなんだ」と心がほんわか温まり、 このソフトにめぐり合えた幸運をしみじみ噛み締めます。

このソフトをみなさんにご紹介するにあたっては、もう、超シアワセ♥♥♥ わが子を自慢するような気分になっています。自分で作ったわけでもないのにね。 こんないい子がフリーソフトだなんて、渡る世間に鬼はないなあ、としみじみ‥。

MultiRepは、複数のファイルに存在する複数の文字列を、別の文字列に一括変換するソフトです。 一般の人にはあまり関係がないかもしれませんが、 htmlを手打ちで作る者にとっては大変便利なソフトであり、わたしなど、 これがなかった頃にはどうしていたのか自分でも分からないくらいです。
‥っていうか、htmlを自分で組むようになって間もなく 「こんなソフトが欲しい」と夫のきりんにおねだりし、ネットの海から探し出してきてもらったのが、 このソフトです(ありがとう、あなた、愛してるわ♪♪)。

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わたしは、ウェブサイトの新しいページを作る際、すでに似たような構成のページがあれば、 それをコピーして作ります。そのほうが、一から作るよりもずっとラクなので。
けれどこのやり方でつらいのは、最初に作ったページの間違いにあとから気づいたとき。 踏襲されて増殖した間違いの数にガクゼンとします。

MultiRepが活躍するのはそんなときです。 同じ間違いならば、ファイルの数がいくつあろうと一発で正しい記述に直すことができます。

また、改良・改造にも便利。 たとえば、複数のページに同じ目次が埋め込んであって、目次の項目が増えた、なんていうときです。 普通なら一つ一つのファイルを手で直さなければなりませんが、 MultiRepを使えば、一発で全てのページに新しい項目を追加することができます。

複数あるファイルの画面デザインを一気に変えたい、なんていうときも便利ですね。 たとえば、以前わたしは旅行記のページを テーブルで組んでいたのですが、もっとシンプルにしたいと思い、テーブル使いをやめました。 その数百ページにわたるリニューアルにかかった時間は、わずか数分。 それもMultiRepのお陰です。 逆に、いつでもMultiRepがきっちりかけられるよう、 同じ形式のファイルは、改行の位置、タブの量に到るまできっちり形式を守って作るようにしているのですけれどね。

ところで、実を言うと、複数ファイルの一括変換ソフトというのはMultiRepのほかにもけっこうあります。 でも、複数行でもOKというのはけっこう珍しいんじゃないかな。 この「複数行の変換」こそが万能感を感じさせる所以であり、この特長なくしては、 ちょっとした修正には使えても、大掛かりなリニューアルには使えません。

しかも、軽い! 立ち上がるのも早ければ、変換処理も迅速なので、ストレスを感じません。

また、一括変換ソフトというのは信頼性が何よりも大切。 変換すべきでない文字列を変換してしまうようなバグがあってはならないソフトです。 MultiRepを使い始めたときは、 テスト用のディレクトリを作り、何度も何度も、バグがないか入念に調べました。 その上でMultiRepは信頼を寄せるに足るソフトだと確信したのです。
実際、もう2年使っていますが、MultiRepはわたしの信頼を裏切ったことなど一度もありません。 いつもきっちり思い通りの結果を見せてくれます。 だからこそ、広範囲で大掛かりな変換作業も安心して任せることができるのです。

ただ、MultiRepが間違えなくても自分が間違えることは多々あります。 たとえば、"me"(わたし)という単語を"Me"に変えようとして変換を掛けたら、 "name"は"naMe"、"comment"は"comMent"というように、 "me"を含む英単語がすべて変わってしまったことがありました。 これはMultiRepが悪いのではなく、わたしの指定の仕方が悪かったのです。 こういう結果を予測し、もっと指定に工夫を凝らすべきでした。

ことほど左様に、MultiRepを使うにあたっては細心の注意が必要です。 短時間に大きな仕事をこなすだけに「注意一秒 怪我一生」になりやすい。 "アンドゥ"は効きません(効いて欲しいとも思わない。重くなるから)。 だからわたしは、MultiRepを使用する際には、必ずバックアップをとるようにしています。

このように、以前から愛用していたMultiRepですが、 先日パソコンを買い換えたのを機会にインストールし直しました。 そしたら以前のよりもバージョンアップされていて、 変換文字列が存在しなかったファイルについては、処理をスキップするようになっていました。
これにはもう、感激! 以前は変換箇所がないファイルも書き換えてしまう(実際にはどこも変わらないが、更新してしまう)ので、 MultiRepを広範囲にかけたときは、 サーバーにミラーリングアップロードする際、やたら転送ファイルが多くなって大変だったのですが、 そういう煩わしさがなくなりました。

あと一つ贅沢な注文をつけるならば、 できれば最後に指定したディレクトリを覚えておいてほしいということでしょうか。 デフォルトがMultiRepの置いてあるCドライブのプログラムファイルディレクトリというのは、ちょっと面倒。 変換をかけたいファイルが置いてあるのはだいたいが毎度似たようなディレクトリで、たいていDドライブ。 その場所を覚えておいて欲しいのです。
――なんて、 こんな良いソフトをフリーで提供してくださっている開発者の方 には申し訳なくてとても言えない‥。言えない‥。言え‥ない‥*1

最後に、MultiRepの意外な使い道を一つ。
MultiRepは、半角かぎカッコなどのイリーガルな文字コードが入っていると バイナリファイルだと認識し、処理を施しません。 そして、そう見なしてスキップしたファイルは「結果レポート」に出力してくれるので、 イリーガルな文字の発見に便利です。 ワードやメールで受け取った文書にはウェブでは使用できない文字が含まれていることも多く、 そのままアップしてしまうと文字化けの原因になったりするので、 Multirepで適当な文字列に変換をかけ、確認するようにしています。

*1 なんと! うさぎのこの贅沢な願いが作成者のKatsさんに届き、 バージョンアップにて叶えていただきました!
日本は言霊の国。口に出した願いは叶いやすいって本当なのね^^。(2004年10月19日追記 ver1.02より)

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