Guam  丘の上のリゾート・レオパレス

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【 レオパレスのプール 】

朝食から帰ると、ネネとチャアは、待ってましたとばかり水着に着替え、プールへと急いだ。

プールは素敵だった。白い柱に水色のプールが良く映える。 プールサイドの床はランダムな形のタイルで、なんとなく地中海のムード。 プールをとり囲むラクエスタの外観も、オレンジ色のスペイン瓦に温かみのある白い壁が、スペインか南フランスか、 といった風情である。

それにしても、ここも人があまりいない。ネネとチャアの他には、西洋人の姉弟が水遊びをしているだけだ。 植え込みの剪定をしているスタッフは何人もいるのだけれど。 お客の数よりスタッフの方が多いなんて、「こんなんで――?」。

プールサイドの隅にはフロートが何種類か置いてあった。8の字型の大きなのや、マットタイプなど。 ネネはそれを水に浮かべたり、乗ってみたり。いろんな乗り方を考案してやってみるのが楽しいらしい。 チャアはもっぱら子供用のジャグジーで西洋人の女の子と一緒に遊んでいた。

プールサイドにビニール製の大きな滑り台が空気が入ってない状態でぐんにゃりと投げ出してあったので、 うさぎはチャモロ人のスタッフに、膨らましてもらえないかと頼んだ。 けれど、穴があいてしまったので今日は使えないらしい。残念。

滑り台があるとまた違ったのだろうが、フロートだけでは物足りない。 ネネはともかく、チャアは友だちが帰ってしまうと飽きてしまった。 まだ小さいので、遊び道具がないと、どうやって遊んだらいいのか分からないらしい。 それで、うさぎは何かいいものはないかと、プール際のコンビニを物色しに行った。

そこは駅のキオスクレベルの品ぞろえの小さな売店だった。 日本でも見慣れたスナック類、日焼け止め、浮輪やシュノーケルセット、絵はがき、それにアイスや飲み物を置いてある。 遊び道具はさしてなかったけれど、いいもの発見! それは、ドールの真っ赤な苺のシャーベット。 なんと果汁100%! こんな贅沢なシャーベット、日本にある? 箱の写真が、なんとも美味しそうで、価格がついていないのが気になったけれど、 どうしても食べたくて買ってしまった。
買ってみたら、価格は9ドルだった。1000円位。6本入っていたから、一本170円くらい。さすがにけっこうする。 ケチなきりんが
「高い! 高い! なんて高いんだ〜!」と連呼した。でも果汁100%だよ? それにこの真っ赤な色! すごく美味しそう! 

プールサイドのベンチに寝そべって、早速シャーベットを食べ始めた。 日本のプールみたいに、プールサイドで飲食してはダメ、なんて決まりがないのが嬉しい。 アイスだってこういうところで食べると余計においしいのよね。
気温が暑いので、シャーベットは瞬く間に溶け始めた。まさに時間との競争。けれど、値段が高いだけのことはあった。 しっかりとした本物の味わい。買ってよかった。この品質ならば6本入りで1000円は高くない、とうさぎは思った。 きりんの同意は得られなかったけれど。

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