【 ホノルル空港にて 】
ハワイ・オアフ島のホノルル空港に到着したのは朝の８時前。 一度終わった"６月５日"という日を、もう一度ハワイで朝からやり直す。
入国審査は、ねねちゃんのお陰で早く済んだ。
飛行機を降りたのが遅くて、入国審査の前はすでに長蛇の列。その最後尾につくと、突然ねねちゃんがぐずりだした。
飛行機の中ではあんなにいい子だったのに。すると、若い女性の係員さんがやってきて、整列用のロープを外してくれた。
整列用ロープに添って並んだうねうねの人の列を尻目に、ねねちゃんのベビーカーは入国カウンターまで直進し、
あっという間に入国審査は終わった。
しかも、ねねちゃん、このベビーカー直進が面白かったのか、審査中にはすでにすっかり機嫌を直していた。
う〜ん、なんてラッキー！ ねねちゃんがいるとママとパパは大変だけれど、ちょっぴりラッキーがもらえる。
まあ、もっとも、飛行機を降りるのが遅かったのは、
ねねちゃんのベビーカーを下ろしてもらわなくちゃならなかったせいなんだけど。
空港の外に出ると、花のいい匂いがした。それもそのはず、レイを持った現地の女の人が沢山いる。 日本人が空港から出てくると、お姉さんたちは、首にレイをかける。でも、わたしたちには、ナシ。 きっと、レイを掛けてもらえる人は、高いツアーに参加している人たちなのね。 中年のおじさんたちは、レイを掛けてもらうのが恥ずかしそう。でも、ママはちょっと羨ましかった。
空港を出たところのベンチでしばらく待っていると、係の人がやってきて、車へと案内してくれた。 一緒のベンチに座っていた人たちも、同じ車に乗った。 その人たちは「さわやかツアー」という、わたしたちとは違うツアーに参加している人たちなので、不思議だった。 でも、あとで分かった。わたしたちが参加したツアーは「キララツアー」という名前だったけれど、 キララツアーもさわやかツアーも、申し込んだ旅行代理店が違うだけで、 実態は同じ「テルミーツアー」というツアーなんだって。 「テルミーツアー」という名前は情報誌のカラーページに載ってたな、って思い出したら、 なんだかトクしたような気分になっちゃった。