Hawaii  オアフ島ワイキキビーチ

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【 アラモアナ・ショッピングセンター 】

バスの中では、一日の疲れがどっと出て、3人共ぐうぐう‥。 ところが、1時間あまりののち、やっとダウンタウンのビルが見えだしたと思ったら、 アラモアナSC(ショッピングセンター)が終点、バスから下ろされてしまった。 あれえ? たしか、行き先表示はワイキキだったはずなんだけど‥??

うーむ、仕方がない。 このままバスを乗り換えてホテルまで帰るのも癪なので、相変わらずぐうぐう眠っているねねちゃんをベビーカーに乗せて、 アラモアナSCを見て回ることにした。

6時頃から二時間ほどアラモアナSCにいたのだけれど、その間、ねねちゃんはずっとベビーカーの中で眠っていた。 パパはあんまりお買い物には興味がないので、ベンチに座ってねねちゃんの番を頼み、 ママだけが広い広いこのショッピングセンターを見て回った。 ここは単純な作りだし、視界が利くので迷子になることはなさそうだけれど、なにしろ広い!  一つ一つのお店の中も広いし、廊下も広くて長い! 生地屋さんやおもちゃ屋さん、キッチングッズのお店など、 地図にはあらかじめ行きたい店にチェックをいれておいたのだけれど、気が付くと、ママはハアハア息を切らせながら、 全力疾走でお店めぐりをしていた。

専門店街を抜け、最後にママがたどり着いたのは、バス乗り場から見て一番奥にある"シアーズ"というデパートだった。 時刻は8時ちょっと前。 まもなく閉店の時刻だったので、ママはエスカレーターをダダッと駆け上がり、子供服売り場へと急いだ。

子供服売り場は、天国だった。ねねちゃんに着せたい可愛いサンドレスがいっぱい!  ママはまだ肩で息をしながら売り場を見てまわった。
ところが。だいたい買いたいものが決まったところで、ママははたと気が付いた。

もうあんまりお金がない!
あ、でも、パパのクレジットカードを持ってる!
カードって使ったことないけど、この際、使ってみよう!

でも。カードをサイフから取り出したママは凍りついた。

もしかして、カードって、本人じゃなきゃ使えないんじゃない?
だって伝票にサインするし‥。

ママは慌ててデパートの外に出て、キャッシャーを探した。 キャッシングならサインはいらないはず! 暗証番号は知っているし。
幸いキャッシャーはすぐに見つかった。でも、でもっ‥! 使い方が分からない。 カードを使ったことがないんだもん、"キャッシング"なんて言葉を知っていただけでもすごいくらいなんだもん。 しかもここは外国。メッセージは全部英語。
ママはキャシャーの前に呆然と立ち尽くし、ふと思い立つと、 また全力疾走でパパとねねちゃんの待つバス乗り場近くのベンチまで戻った。 こうなったらシアーズまでパパを引っ張ってくるっきゃない!

けれど。パパのそばでハアハア言いながら時計を見ると、もはや8時をすぎていた。 ああ、万事休す。デパートは8時までなのだ。ママはもう泣きたくなってしまった。 こんなに走り回ったのに、お金がなくて、結局買ったのは、生地を1ヤードだけ‥。

専門店街はまだ営業していたので、パパと連れ立って、本屋へ行った。 本屋と食べ物屋さんは、唯一パパの興味があるお店なのだ。 ねねちゃんの服が買えなかった腹いせもあって、ママはここで立派な刺繍の本を何冊か買った。

最後に、パパとママは"マカイ・マーケット・プレイス"というやたら広いフードコートで夕食を済ませた。 パパは"ウィンゴス"という店のスペアリブ、ママは"ラ・コシナ"という店のタコスを食べた。 めいめいが好きなものを食べられるのが、フードコートのいいところ。しかも、ここはアメリカ。 ここの食事もボリュームがあり、ママはやっぱり食べきれずに部屋へ持ちかえった。

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