Minnesota  ホストマザーに会いに

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1976年7月21日(水)の日記

ミネソタ到着

この日記はうさぎが中学生の頃、 アメリカ合衆国ミネソタ州で夏休み一月間、ホームステイした時の日記です。 「大草原の小さな家」への憧れが強かったため、、 日本のラボ教育センターとアメリカの4Hクラブの交換留学生制度(Exchange Student Program)に参加しました。 原文にはあまり手を加えていないので、読みづらい部分もあるかと思いますが、ご了承ください。

◆◆◆

ゆうべは代々木のオリンピックセンターで合宿し、バスで羽田へ行って飛行機に乗りました。 空港のビルからバスで飛行機のところまで行くとき、パンナムのジャンボが見えました。 バスがジャンボに近づいていくので、 「すごい! あれに乗るんだー!」ってみんなで騒いでいたら、 バスはジャンボを迂回して、その裏にいた小さな飛行機の前で止まりました。
「え〜! これー!!」とがっかり。

飛行機は135人乗りだそうです。ノースウェストのチャーター機だそうです。 子どものほかに、チューター(大人の先生)が5人くらいいました。 ラボセンター(このホームステイプログラムを主催する会社)の男の人もいて、 誰かが騒ぐとそのたびに「飛行機が失速するぞ!」と言います。 この飛行機は小さいから、本当に失速するかもしれない。 でも、トイレに行っただけでそう言うの! だからあまりトイレに行けませんでした。

私の席は窓際から二番目で、隣は両方とも中一の男の子でした。 一人はちょっと生意気で、もう一人はそうでもない。 話をしたり、トランプをしたりしました。

給油のため、シアトルで飛行機を降りました。 飛行機から、バスに乗らなくても直接ビルに入れました。さすがアメリカ、進んでる〜☆ トイレは有料でした。値段は50セントでした。

ミネアポリスに着いたのは、朝でした。 キャピタル(州会議事堂)や、近代的なビルを見学しました。 すごく眠い! 頭がもうろうとしています。 私だけかと思ったら、みんな眠いみたい。
「つい舟こいじゃうよ。 "一度目のコクンで、あ、寝てる‥、二度目のコクンで、あ、起きた"みたいな感じなんだよね」 って誰かが言っていました。 本当にそういう感じです。

夜はミネソタ大学の寮に泊まりました。 いつもは別の誰かが使っている部屋なのかもしれない。名前が書いてあったり、物がちょっと置いてあったりしました。 部屋はカンナちゃんという人と一緒です。 私と同じ中二だけど、すごく大人っぽい。 私立の女子校に通っているんだって。

カンナちゃんとホストファミリーにあげるお土産を見せ合いました。 わたしは、浴衣とシルクの風呂敷と紙雛と和風のカードを見せました。 カンナちゃんは、日本人形と京都友禅の反物と、あと本物の浮世絵を見せてくれました。
浮世絵は一枚一枚、大事そうに薄紙に包まれていて、 「これ、本当にあげちゃうの?」と私がびっくりしたら、
「冗談じゃない! これは見せるだけ。うちの家宝よ」と言っていました。 家に家宝があるなんて、すごい。

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