突然ですが、ソウルへ行ってきました。
わたしの好きな韓国の絵かきさんが展覧会をやるというお知らせがあり、急遽航空券を買ったのです。「推し活」目的で渡韓。今風でしょ(๑•̀ᴗ- )✩
スタート地点
反射的にソウル行きを決めたものの、気づけば韓国語、話せない( ̄▽ ̄;)
全く韓国語に触れたことがない、というほどではないんです。Duolingoの韓国語コースを半分くらいやったし、NHKのハングル練習帳も4月~6月までは埋めた。パチトレというハングルアプリにも2か月くらいハマっていたことがある。
なのに思いつく韓国語といったら、韓国のユーチューバーがよく最初に言う「ヨロブンアニョハセヨ(여러분안녕하세요 みなさん、こんにちは)」と「ケンチャナヨ(괜찮아요 大丈夫です)」くらい。「ありがとう」も「さようなら」も思い出せない・・・😢
でも「これどう言うんだろう」と思って調べてみると、あー、そう言えば聞いたことあるわー、と思うこともあって、全くゼロってわけではないんだなあ、って感じ。
・・・とまあ、そんな感じからのスタートでした。
旅行前にやったこと
航空券を予約してから旅行まで1週間。その一週間の間に、旅の準備もしなきゃだし、ますますお絵描きに熱が入るわで、韓国語にはあまり時間が割けませんでした。
とにかく時間がないので、効率重視。知らないことには手を出さず、やったことのあることを思い出すことに重点を置きました。
フレーズの洗い出し
まずは使えそうなフレーズの洗い出しをしました。覚えられないと意味がないので、できるだけ聞き覚えのある表現を使いました。
- 화장실은 어디예요?(トイレはどこですか?)
- 여기에서 사진을 찍어도 돼요?(ここで写真を撮ってもいいですか?)
- 여기에서 앉아도 돼요?(ここに座ってもいいですか?)
- 이거 얼마예요?(これいくらですか?)
- 이거 주세요.(これください)
- 일본에서 왔어요.(日本から来ました)
- 저는 일본사람이에요.(私は日本人です)
- 한국어를 조금 배웠어요.(韓国語を少し学びました)
- 감사합니다.(ありがとうございます)
- 안녕히 계세요.(さようなら)
- 맛있어요.(美味しい)
- 예뻐요.(きれい)
- 재미있어요.(楽しい)
- 기뻐요.(嬉しい)
韓国語にはヘヨ体とハムニダ体の二つがあり、どちらを使うか迷うところですが、なんとなくヘヨ体のほうが覚えやすい気がしたので、ヘヨ体メインにしました。
「さようなら」は韓国語の場合、自分が去る場合と相手が去る場合の二通りありますが、旅行者は自分が去る場合がほとんどなので、そちらに絞って覚えることにしました。
推しへの挨拶
推しの画家さんへの挨拶も用意しました。自動翻訳の助けを借りて。推しご自身がいつもハムニダ体で話していらっしゃるので、わたしもハムニダ体を使うことにしました。
- 안녕하세요. 일본에서 왔습니다.(こんにちは。日本から来ました)
- 처음 뵙겠습니다.(はじめまして)
- 항상 유튜브를 보고 있습니다.(いつもYouTubeを拝見しています)
- 만나서 반갑습니다.(お目にかかれて嬉しいです)
- 이것은 선물입니다.(これはプレゼントです)
- 일본 문구입니다.(日本の文房具です)
- 사용해 주시면 기쁩니다.(お使いいただけると嬉しいです)
- 이것은 교토의 과자입니다.(これは京都のお菓子です)
- 스태프 모두가 드세요.(スタッフの皆さんでお召し上がりください)
- 저도 그림 그리기를 좋아합니다.(私もお絵描きが好きです)
- 저도 오일파스텔을 사용하고 있습니다.(私もオイルパステルを使っています)
- 서울에서 문교 오일파스텔을 많이 사고 싶습니다.(ソウルで文教オイルパステルをたくさん買いたいです)
- 일본에서도 문교 세트는 팔고 있습니다.(日本でも文教のセットは売っています)
- 하지만 단품이 없습니다.(でも単品はありません)
- 오늘은 여기까지 하겠습니다.(今日はこれにて失礼いたします)
- 다시 올게요.(また来ます)
- 안녕히 계세요.(さようなら)
오늘은 여기까지 하겠습니다.(今日はこれにて失礼いたします)は、推しがいつも動画の最後に言うシメのセリフです。
自力でこれだけ書くとなったらえらいこっちゃですが、自動翻訳を使えばノープロブレム。でも一応、翻訳結果を軽くチェック。学習が浅くても、自動翻訳の結果が概ね正しいかどうか判断するくらいはできるんですね。ちょこっとでも齧ったのと、全くやったことがないのとでは大違い。まさしく「少しだけ勉強したら勉強したで、それなりの収穫があるのが語学(by 舛添要一の6カ国語勉強法)」であります。
自動翻訳の結果をそのまま覚えず、言ってみて、言えそうにない表現はより言いやすい言い方に変えました。例えば最初は「그림을 그리는 것을」だったのを「그림 그리기를(お絵描きが)」、「은 팔지 않습니다(売っていません)」を「이 없습니다(ありません)」、「또」を「다시」に変えたり。でもこれが失敗にもつながったんですけどね(後述あり)。
動詞活用
基本フレーズと自己紹介文を書き出したら、意外と使う動詞が限られていることが分かったので、整理しておくことにしました。
まずは「ある」と「ない」。特に「ない」は似たようなのがいろいろあって区別がつかないので、この際に整理。
- あります・います(있어요)
- ありません・いません(없습니다 / 없어요)
- 〜しません(지 않습니다 / 않아요)
- (形容詞)ではありません(지 않습니다 / 않아요)
- (名詞)ではありません(아닙니다 / 아니에요)
次に、使いそうな動詞を10数個選び、「~しました」「~してください」など、それぞれ違った形にして表に並べました。
そうしたら!! すごく規則的じゃないですか~!! 前に韓国語をやったときはハムニダ体とヘヨ体で形が変わるとか、「なーんかイヤな感じ」という印象しかなかったのですが、表にしてみたら、なんだ、意外と規則的。正体見たり、という気分になりました。まあ以下のパターンに当てはまらない動詞もあるのかもしれませんが、とりあえずよく使うものだけ覚えればいいやと割り切りました。
旅行中に使った韓国語
覚えて行ったフレーズはほとんど使いました。特に推しへの挨拶は、空港でフライトを待っている間の数時間(幸か不幸か二時間のディレイがあった)、必死に暗記したので、概ねこの通りに言えました。
一番よく使ったフレーズ
ソウルで一番よく使ったフレーズはなんといってもこれです↓
- 여기에서 사진을 찍어도 돼요?(ここで写真を撮ってもいいですか?)
これはもう、何十回と使いました。
これは一番最初に使った韓国語でもあり、最初に画材屋さんでこう尋ねたときは、ものすごく頑張って言ったにもかかわらず、通じませんでした。レジの女性がきょとんとした顔になり、しょうがないから英語で言いなおしましたが、悔しかったです。
それで、次に書店へ向かうまでの7、8分、ひたすらこのフレーズを頭の中で繰返しました。
でも難しいんですね。特に「사진을(写真を)」の을(を)が難しい。なので助詞は抜かすことにしました。日本語でも「写真撮ってもいいですか?」で通じますものね。
努力と工夫?の甲斐あって、書店では見事に1度でバッチリ通じました。それに味をしめ「助詞は抜いてもいい」というマイルールを作りました(笑)
そのあと文房具屋さんでも使ったら「돼요、돼요(テヨ、テヨ)」と言う返事が返ってきました。「いいよ、いいよ」もしくは「どうぞ、どうぞ」って感じでしょうか。
なんだ、じゃあもっと節約して、iPhoneのレンズを指さしながら「사진, 돼요?(写真、いいですか?)」でも通じるんじゃ?と思ったりもして。試してないですが。
言えなかったフレーズ
二番目によく使ったフレーズは
- 저는 일본사람이에요.(私は日本人です)
です。これも10数回は使いました。韓国人と日本人なんて顔が似たり寄ったりだから、けっこう頻繁に韓国語で話しかけられる。地下鉄で隣の人から話しかけられたり、あと、たまたま街中で大学対抗建築コンペみたいなのが行われていて、学生さんたちに韓国語でよく声をかけられました。
でも何を言われているのかさっぱり分からない。そこで「私は日本人です」の出番なわけですが、日本人だからって韓国語ができないとは限らないじゃないですか。実際、韓国語で「日本人です」って言っちゃってるし。
なのでここは是非
- 한국어 못해요.(韓国語できません)
を必須フレーズに入れておくべきでした。「できません」という言い方を覚えていかなかったものだから、ハングゴ(韓国語)と言ってから両腕でバッテンを作る羽目になりました。「韓国語、無理っ!」みたいな? いい大人が情けない・・・_| ̄|○
不適切だったフレーズ
初心者なので、どのくらい不適切だったかは分からないのですが、以下の二つはもっと良い言い方があったとあとで知りました。
- 스태프 모두가 드세요.(スタッフの皆さんでお召し上がりください)
- 다시 올게요.(また来ます)
最初の一つは自動翻訳の結果をそのまま覚えて行ったもので、丁寧な表現にしたかったので「모두(皆)」という単語を頑張って覚えたのですが、あとから知ったことには、なんのことはない「여러분(ヨロブン)」のほうがむしろ丁寧な言い方だったようです。
「また来ます」は、「また」というところが最初「또」だったのですが、なんか言いづらいので、同義語だと思って「다시」に変えてしまったのですが、意味が微妙に違うらしく、「또」は満足したからまた来るときに使う「また」で、「다시」は用を果たせず不満足だったからまた来るときに使う「また」だとあとから知り、青くなりました。
覚えていないのに言えたこと
以下のフレーズは準備して行かなかったのに言え、自分でも驚きました。
- 어느 것 그렸어요?(どれ(を)描いたのですか?)
展覧会には推しが教えている絵画教室の生徒さんたちの絵も多数展示されていて、4人くらいの方とお話させていただきました。4人のうちお2人は英語が流暢な方でしたが、あとのお2人はほとんど英語が話せず、頑張って韓国語で会話しました。そしたら火事場の馬鹿力なのか、어느 것(どれ)という言い方を思い出しました。
これはDuolingoのおかげだと思います。耳で聞いたフレーズって、覚えたつもりがなくても覚えていることがあるんですね。
頭の中で考えたこと
ソウルを歩いていると、韓国語に囲まれているからか、思考が韓国語になりました。もちろん言語化できないことも多いのですが、難しいことは考えないタチのせいか、意外と韓国語でも考えられました^^
たとえばトイレは割と分かりやすい場所にあったため、トイレの場所を人に尋ねる必要はあまり発生しませんでしたが、頭の中では
- 화장실은 어디예요?(トイレはどこかな?)
としばしば考えました。
でも一番頻繁に考えたのは、
- 에스컬레이터가 없어요!(エスカレータがないよー!)
です。
基本、ソウルって東京と同じくらい地下鉄が便利なのですが、唯一違うのが、駅にエスカレータがないこと!! 東京ではエスカレータは「ないこともある」くらいですが、ソウルでは「あることもある」くらいの感じ。地下鉄から降りるたびに長ーい登り階段を見上げては「에스컬레이터가 없어요~!(エスカレータがないよー!)」と心の中で叫んでいました。たまにあったときは
- 감사해요~! 에스컬레이터가 있어요~.(ありがたやー! エスカレータがある~)
と心の中で言いました。
あとスーパー! ソウルってスーパー少なくないですか? 外食店の数が異様に多いし、出会った学生さんが「最近の家庭は家で料理をしない」って言ってたので、それでかも。
- 슈퍼가 없어요~!(スーパーがないよー!)
- 슈퍼마켓 어디에요?(スーパーマーケットはどこかな?)
- 여기에 있어요!(あ、ここにある!)
- 아니요~. 여기 슈퍼가 아니에요~.(違うわー。ここスーパーじゃないわー)
ってよく考えていました。
あと何か探し物をしてバッグの中をガサゴソやりながら「~がない。~はどこーー?!」みたいな。
- 교통카드 어디 갔어요?(交通カードどこ行った?)
- 여기에 없어요~.(ここにないよー!)
とにかく「どこ」「ある」「ない」は会話より思考でよく使っていました。
わたしって、そんなことくらいしか考えてないんだなーƪ(˘⌣˘)ʃ
旅行を終えて
一言で言うと、今回の成果には大満足^^
これまで韓国語は「お隣の国の言語だし、ちょっとは知っていないと」みたいな義務感でチョロっと齧っては中断、を繰り返してきました。韓流ドラマにもK-popにもとりたてて興味がなく、いまいち接点がなかったのです。でもお絵描きを始めたことで接点が生まれ、今回の旅行ではお友達までできて、韓国語が一気に学習言語の一つになりました。
期限が切れそうなマイルがあるので、またソウルには近々行く予定です。その時までにもう少し韓国語が話せるようになっているといいな。
今ちょうど他にもやりたい言語があるし、今のわたしはお絵描き第一なので、直近は韓国語にどこまで時間をさけるか分かりませんが、末永く取り組んでいこうと思います。
ちなみに、ソウルでは韓国語も喋りましたが、英語はその10倍くらい喋りました。次回はソウルで喋った英語について書こうと思います。