アラビア語

本田先生のノート術

 本田先生の隔週「たのしいアラビア語」講座(過去記事参照)が毎回、楽しみでなりません。英語で「be thrilled」っていう表現があるじゃないですか。まさしくこの講座はコレだと思う。いろんな意味でスリルを感じます。

 この講座をどのように運営していくか、まだ先生ご自身、模索中のようで、次に何が出てくるか、誰にも分からないびっくり箱状態。まさしく「 الله أعلم (神のみぞ知る)」といったところでしょう。

 とはいえ、例の小テストは健在で、試験方法にマイナーチェンジはあるものの、毎回みんなで同じ問題を30問ずつ解く、という形式に落ち着いてきました。

 でね、でね、すごいの。

 もし毎回の小テストで5回以上満点を取ったら、ご褒美として、先生の作品が頂けるという超豪華特典つき!!

 ひえええ~~~! そんなうまい話があっていいのか!!

 だって本田先生のアラビア語書道といえば、大英博物館が所蔵し、サザビーで取引される、世界一級の芸術品なんですよ!! そんなお宝が、小テストで5回満点を取っただけで頂けるなんて・・・!! 

 これは燃えないわけがない!!

 ファイヤーーーー!!

 早速、先週は満点を取りました。エヘン!

 よし、これで1回~! あと4回~♪♪

 実は先々週は満点がとれなかったんです。なんと بحر (海)と زهرة (花)のシャクルを間違えた。

 それぞれ بَحْرٌ 、 زَهْرَةٌ なんですね。第二語根はいずれもスクーン。ファタハだと思っていました。だって山は جَبَلٌ じゃないですか。だから海も同じかと・・・。それに女性の名前は زَهَرَةُ じゃなかった?

 アラビア語の怖さを思い知った瞬間でした。まさかそんな基本単語を間違えて覚えているとは思わないから、確認もしなかった。

 ああ、これだから、基礎って大事。でも二度目に満点が取れたのは、早めに痛い目に逢っておいたおかげかも。

 この調子で頑張って本田先生の作品をゲットし、ついでにアラビア語の基礎強化も果たしたいと思います。


 ところで先週は、先生がご自分のノートを見せてくださるというサプライズも。

じゃーん、コレです!

 ノートはLifeのステノグラファー(センター罫線入り)で、現在6冊目を愛用中だそうです。手前は3冊目、後ろに6冊目があります。3冊目は紙が変色していますね。年季を感じます。

 新聞や小説などで「これは使える」という表現に出くわしたら、すぐここに写し書き、右側に和訳をつけるそうです。

 でもここまではまあ、やっている人もいると思う。わたしもやっています。でも、どこに書いたか、すぐ分からなくなって、後から探してもなかなか見つからない;;

 すごいのはここからです。

 なんと先生のノートは、辞書とリンクしているのです!

 ノートの各ページには、それぞれ番号が振られています。たとえば下の写真、青で囲んだ部分の「6-78」、「3-94」というのは、それぞれ6冊目の78ページ目、3冊目の94ページ目という意味。

 そして辞書の見出し語には、その語がキーとなる文が書かれているノートのページ番号を書き入れるのですと(赤で囲んだ部分)。

単語によっては、ノートのページ番号がいくつも並ぶことも。

 つまり、辞書をノートの索引として使うわけです。あの表現どこに書いたっけかな、と思ったら、その表現のキーワードを辞書で引けば、ノートのページ数がわかるというわけ。

 逆に、辞書の側から見れば、ノートが辞書のエクステンションになっている。余白に書ききれない例文が、そのページを参照すれば読めるわけです。

 番号の振り方が文単位ではなく、ページ単位というのも何気にポイントだと思いました。

 もし文ごとに番号を振ると手間がかかりすぎるし、番号が大きくなりすぎる。ページ番号だからこそ勝手が良い。ステノグラファーが一冊ちょうど100ページというのがまたラッキー。0~99まで振れば、ぴったり2ケタに収まる。

 このノートが<白水社のパスポート初級アラビア語辞典(本田辞書)の用例の元ネタだそうです。カードに整理されているのかな、と想像していましたが、ノートだったんですね。

 ノートはデータの順番が入れ替えられないから、情報の整理には不向きだと思っていました。確かに、ノートだけで完結させようとすると検索性は弱い。そのおかげでノートはいままで何度雄作っても作りっぱなしで、ちゃんと使えた試しがなかった。

 でもこんなやり方があったんだーー。「目からウロコ」とはこのこと。早速わたしも真似してみようと思います。


 なんだかこの講座、「アラビア語講座」なだけでなく、「アラビア語学習法講座」ですね^^。

 さ、来週も小テストで満点が取れるよう、ガンバロウ!!

使い込まれた先生の辞書。
これでも数代目だそうです。
ちなみにこれ、ハンスヴェーア。
なんと昔は糸綴じだったんですねえ。
今の版より軽くてコンパクト。これかな?


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