ぎっしりと書き込みがあるNHKテキストを買いました。2年前のロシア語ラジオ講座のテキストです。
6ヶ月にわたり、最初から最後まで全く変わらぬペースで書き込みがあります。
この素晴らしい書き込みに感動して買いました。実は同じテキストをすでに持っていたのですが、本棚にねかせっきり。一人ではどうにも歯が立たなくて。でも書き込みがあれば読めるんじゃないか。そんな気がしたのです。
だって最後まで書き込みがあるということは、現に最後まで読みきった人がいるという証拠だもの。一緒に頑張れば、わたしにだって読めるかもしれない。
その読みは見事に当たり、入門編を半年分読みきりました。難しかったですけどね。本当ーーーに難しかった。でも三日三晩かけてなんとか最後まで読み通しました。
元はルビが振られていないところにもルビの書き込みがあり、大変ありがたかったです。ラジオで講師が言ったと思われる小ネタなどもメモしてありました。
なんだかハリーポッターの魔法薬学の教科書みたい。古い教科書にあった書き込みのおかげで一躍優秀になれてしまったという。
書き込みがなかったら、今のわたしにはまだまだこれを読むのは無理だったと思います。何度も投げ出したくなりつつ、それでも最後までまがりなりにも読みきれたのは、書き込みに励まされたおかげです。
仲間がいるっていいですね。時間軸をそっくり2年前にずらして学んでいた仲間。今はきっともっと上手になっておられるでしょうが、書き込みの内容からして、この講座が放送された2年前は初学者だったと思われます。毎日欠かさずラジオを聴いて、一生懸命講座についていったのだろう。さすがに中級講座は途中で諦めたようで、最初の一月ちょっとしか書き込みがありませんでした。
こんな風に6ヶ月の講座を最初から最後まで情熱を絶やすことなく続けられる人って、どれくらいの割合いるんでしょうか。
わたしならこんなに勉強した思い出のテキストを二束三文で売り払ったりなんかできない。大事に大事に一生とっておくんじゃないかと思います。
一通り読み終えた今も、なんとなくパラパラめくっては、この書き込みに元気をもらっています。この使い古されたテキストを見ると、自分もガンバロ!って思える。なんだかロシア語、いけそうな気がしてきました^^。
ところでNHKのロシア語講座は面白いです。同様の半年入門講座を5、6講座読みましたが、講座によってそれぞれ毛色が違う。NHK講座は大好きで他言語でも利用してきましたが、ロシア語講座はほかのNHK講座以上にバラエティ豊かな気がします。
たとえば今回読んだ「千里の道も一歩から」は、最初の2ヶ月ちょっと、全く動詞が出てきませんでした。これにはビックリ! ちゃんとスキットはあるんですよ。主人公の夫婦が普通に会話している。その会話に動詞が全く出てこないんです。ロシア語って、動詞なしでこんなにいろんなことが言えちゃうんだ!と驚きでした。
たとえばこんな感じ:
妻:У нас нет летнего дома.
夫:Для чего он?
妻:Для снятия стресса из-за тебя.
夫:У тебя идеальный муж.妻:私たちには夏の別荘がないわ。
「千里の道も一歩から」第25課
夫:何のためにそれが必要なんだい?
妻:あなたによるストレスを解消するためよ。
夫:君には申し分のない夫がいるじゃない。
第30課まで、すべてこの調子。全く動詞が出てこない。
動詞が出てきたあとも、動詞活用はほんのちょびっと。あとはひたすらひたすらひたーすら名詞・形容詞の格変化。
難しい新出単語があとからあとからバシバシでてくるので難しかったですが、前置詞+格変化が生み出す豊かなロシア語表現の世界が垣間見られて面白かった。
本当に、読めて良かった。書き込みの主さんに感謝です。