アラビア語の小テストで4回満点を取り、本田孝一先生の作品を頂戴しました。
本来は5回満点を取ることになっていたのですが、休講があったので、一回分オマケになりました。
何はともあれ、まずはご覧くだされ。
じゃーーーん!
なんと、完全オーダーメイドです!
満点を揃えた際に、先生が注文を聞いてくださったので、「わたしは魚座なので、何か水に関係することを書いてください」とお願いしました。そしたらこんな言葉を書いてくださいました。
وَجَعَلْنَا مِنَ ٱلْمَاءِ كُلَّ شَيْءٍ حَيٍّ
クルアーン21章(預言者章)30節
(そして、水から一切の生きものを創ったのである)
コーランの有名な言葉の一つです。
動詞が一人称複数になっていますが、これはよくあることだそう。神は自らを複数で語るんですねえ。
書体は、ファーリスィー(ナスタリーク)書体。音符のようなリズム感と、ポタポタ滴り落ちるしずくのような感じが好きで、この書体でお願いしました。
本田先生によれば、一番難易度が高い書体だそうです。日本アラビア書道協会HP書体見本によれば、14世紀頃ペルシャ(現在のイラン)で開発され、ペルシャの詩集など文学的テキストに専ら使用されている文字だとのこと。
上の丸い部分の文言はバスマラ。
بِسْمِ ٱللهِ ٱلرَّحْمٰنِ ٱلرَّحِيمِ
(慈悲あまねく慈愛深きアッラーの御名において)
右下に小さく書かれているのはヒジュラ歴の今年の年号1437年、左下は先生のサインです。
なんと額つき。アンティークな感じのクルミ材のイタリア製の額です。
縁には、水が流れるようなフィレンツェ製のマーブリング。中央部分の色に合うように、その上からエアブラシで着色。
一体どれだけ手間がかかっているのだろう??
まさかこんなに大きく豪華で手の込んだ作品がいただけるとは・・・!
もう、嬉しすぎて、申し訳なさすぎて、どうしたらいいか分からない。
もし万一傷をつけでもしたら・・・と思うと、怖くてなかなか箱から出せない~~~!!
飾る場所は、いまの慌しい生活の中でいい加減に決めたくない。もっと精神的にも時間的にも余裕のあるときに、じっくり決めたいと思います。
先生の作品を頂いた方は他にもいて、その方のは書体も言葉も違い、額も縁のマーブリングもモダンな、わたしのとは違ったテイストの作品でした。
وَٱعْتَصِمُوا بِحَبْلِ ٱللهِ جَمِيعًا وَلَا تَفَرَّقُوا
クルアーン3章(イムラーン一家章) 103節
(あなたがたはアッラーの絆に皆でしっかりと縋り、分裂してはならない)
8/5追記:一周遅れでまた別の方が授与された作品。
バスマラはジャリー・ディーワーニー書体、本文はスルス書体。アリフにカギがついているのが、スルス書体を見分けるコツだそう。
اُطْلُبُوا ٱلْعِلْمَ مِنَ ٱلْمَهْدِ إِلَى ٱللَّحْدِ
預言者ムハンマドの言行録:ハディース
وَٱطْلُبُوا ٱلْعِلْمَ وَلَوْ فِي ٱلصِّينِ
(知を求めよ、ゆりかごから墓場まで。知を求めよ、中国までも)
7世紀当時のアラブ社会にとって、中国は地の果てのイメージ。この言葉は、一生涯、どこまでも知を探求せよ、という預言者ムハンマドの言葉で、先生によれば、「イルム」は通常「知識」と理解する人が多いが、本当は情報としての知識に限らず、「知恵」を含んだ、もっと広い意味だとのこと。
中国にゆかりある方のために書かれた作品です。色といい、雰囲気といい、オリエンタルムード。
おそらく今後も受賞者が出るでしょう。
毎週楽しみでしょうがない。みんなガンバレーーーー!!
アラブイスラーム学院って、こんなふうにちょくちょくウソみたいなラッキーが起こります。
もうここに8年通っているけど、いまだにここはわたしのアラビアンナイト。次に何が出てくるか分からないおとぎの玉手箱です。
でもいつも思うのは、玉手箱はタダじゃないということ。
今回の本田先生のご褒美も、小テスト4回分のご褒美じゃない。アラビア語にかける全ての時間と努力に対するご褒美なのだと思う。
半分は、これまでアラビア語に関してしてきたことへのご褒美。
あとの半分はこれからやる分の、ご褒美の前払いなんだと思う。
だってそうとでも考えなかったら・・・、つじつま合わない。
だから、この作品は重いです。このご褒美は、正直言って、重い。これから背負っていくアラビア語の重み。
でもブログやっててよかったなと思うのは、この重さを一人で引き受けずに済むことです。
ここにこうやって写真を載せて、「アラビア語やってると、こんなにいいことあるんだよ~!」と書くことで、わたしはこの重さを一人で背負わずに済む。
・・・ハハハ、ずるいよね^^;。
でもほんと。ブログに書くことで軽くなる部分って、確実にあります。
読みにきてくださる方々、いつもありがとう。
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