自分が人からどう見えているかが無性に気になるときがある。
実生活でのわたしは、たぶん、ちょっとばかりやかまし屋でコワモテに見えている。
わたしの視線はとても強いのだそうで、だから一見怖そうに見えるとか、近寄りがたい雰囲気があると、昔よく言われた。実際は、コワモテどころか、人一倍人懐こくて末っ子的な甘ったれた性格なので、ひとたび第一印象をクリアしてしまうと、妹のように可愛がってもらえるのだけれど、案外第一印象というのは高いハードルで、そういう意味ではちょっとソンをしてきたかもしれない。
でも、子供を産んでからは、この近寄りがたい雰囲気を逆手にとって、子育てを謳歌してきた。
どういうわけだか、子育ての経験のあるなしにかかわらず、世間ではありとあらゆる人が、子育てに関して一家言持っているので、つけいるスキを与えようものなら、アドバイスと称して有難くもないお説教をいただいてしまいがち。でも、わたしは生まれつきのこの近寄りがたい雰囲気のおかげで、世間様のご立派な意見を拝聴させられる機会もほどほどに、自分の好きなように子育てをしてこられた。
子供に学校を休ませて海外旅行に連れ出すなんてことができるのも、「この人に意見しようものなら、反論が倍になって返ってきそうだ」と少々意識的に、周囲に思わせておいたからに他ならない。おかげさまで、子供は二人とも申し分なくいい子(世間的な評価はどうあれ、われわれ両親にとって)に育った。今のところ、万々歳だ。
では翻って、ウェブ世界でのわたしはどんなふうに見えてるのだろう。ウェブ世界では顔が見えず、言葉だけがすべてのアウトプットだ。本人が意識して伝えない限り、男か女かすら分からない。こういう世界では、第一印象に煩わされることもなく、本当の自分を見てもらえるのではないかという期待してみたりもする。でも、わたしの文章って固いからなあ‥。「です」「ます」調で書いたほうが読み手にとっては感じがいいんじゃないかとは思うのだけれど、「‥だ」「‥である」調で書きたいときもあって、自分の気分に合ったほうで書いてしまう。でもあとで自分の書いた文章を読み返してみると、やけに確固としていてエラソーだな、と思ってみたりもして‥。