靴が好きです。でも靴は消耗品。気に入った靴ほど傷みが激しい。とくに最近の合成皮革の靴。軽くて柔らかくて履きやすいのですが、いかんせん持ちが悪い。すぐに擦れて被膜がはがれ、下のキャンバス地が見えてしまいます。そうなると見た目すごーくカッコワルイ。
でも、履きやすくて気に入っている靴って、見た目が古びたからってそう簡単に捨てられない。諦めきれない。なのでわたしは補修して履き続けています。実は昨年良い方法を見つけたの。擦れてハガレた部分をアクリル絵の具で塗るんです。
けっこうきれいになるんですよー。
たとえば:
修理前
↓
修理後
ね? けっこうきれいになるでしょう? 目を近づけてよーくみればそりゃ新品じゃないとわかりますが、履いて使う分には全然気にならない。あちこちが擦れた靴を履いているとみすぼらしい気分になりますが、補修した靴は堂々とどこにでも履いていかれます。
修理の仕方は簡単。アクリル絵具を水で溶いて、色を合わせ、患部(?)に塗るだけ^^。アクリル絵の具は、使うときは水溶性、乾くと耐水性になります。
アクリル絵具は100均でも売ってます。
パレットは、牛乳パックの裏を使用。プラトレーなどでもいい。
筆も水彩用の普通の筆でいい。古くてもボロくてもオッケー。
あと必要なのは、使い捨てのプラ容器に入れた筆洗い用の水。
ボロ布数枚。筆を拭いたり、色をぼかしたりするのに使います。
ボロ布で靴のホコリを落とし、まずはテキトーに調整した色を、ちょこっとだけ塗ってみる。
・・・あ、これはちょっと明るすぎ。もうちょっと暗くしないと。黒を少し混ぜることに。
さっきよりはいい感じ。でももうちょい黄色を足そうかな。
アクリル絵具は不透明なので、上塗りすれば下の色は隠れてしまう。なので気楽に色を試せます。
納得のいく色ができたら、それで一気に塗ります。
乾かないうちに、塗った部分の周囲をボロ布で軽くたたき、元の靴の色となじませるようにぼかします。
乾くと色が若干暗くなるので、若干明るめの色を塗るのが吉です。
・・・っていっても、乾くまではどの程度変化するか分からないから、乾いたあと、明るめの色を薄く水で溶き、上塗りして調節したり。
今回修理したのはこの三足。どんな色の靴でも修理できるのが、この手法のいいところ。
ただし、起毛仕上げの靴に、この手法は使えません。
本革の靴もダメ。
あと、アクリル絵具は服に付くと落ちないので、気をつけて。
・・・とまあ、オールマイティではないけれど、なかなかこの方法、快適です。同じところをまた擦ってしまっても、何度でも同じ方法で補修をすることができるし、アクリルの被膜が破れてしまった靴の表皮の代わりに、見えてしまったカンバス地を覆ってくれるので、多少雨に塗れても大丈夫。
いままで何足もの靴をこの方法で補修してきたけれど、一足も失敗していません。色が気に入らなければ、上から何度でも塗り直しできるので、失敗は少ないのではと思います。
とはいえ、失敗しても責任はとれないので、やってみようと思われた方は、まずはダメ元の靴でお試しあれ。捨てるしかないかな?と諦めていた靴がまた快適に履けるようになるかもしれませんよ^^。