一月ほど前『フランス語で「多読」?』という記事を書きました。最後に「?」をつけたのは、当時はまだ最初の1冊を読んだだけで、本当にこれが多読の第一歩になるかどうか、自信がなかったからです。でも最近、ちょっと軌道に乗ってきた気がする。なので「?」をとることにしました^^。
毎日1万語のペースで読んでいる英語ほどではありませんが、ここ1ヶ月ほど、フランス語も毎日1000語くらいのペースで読んでいます。フランス語と英語を続けて読むこともありますが、不思議と混同しません。一瞬で英語からフランス語、フランス語から英語に頭が切り替わります。わたしの場合、もともと英語とフランス語は混じりにくいのですが、さすがにこれはちょっと不思議~。
読んでいるのは、グレーデッドリーダーズと絵本です。語数はカウントしていません。英語のように語数表がないので^^;。
でもこの機会に、ちょっと整理してみようかな。総語数とYL(読みやすさレベル)も、ものすごーく大雑把ですけど。1~2割くらいの誤差はある気が^^;。
タイトル(邦名) | シリーズ | 語数 | YL |
En famille(ペリーヌ物語) | CLE 500mots | 8000 | 2.5 |
Assurance Touristes | CLE 600mots | 8000 | 2.7 |
Un Beau Dimanche (すてきな日曜日) | 絵本 | 850 | 2.0 |
Hansel et Gretel (ヘンゼルとグレーテル) | 絵本 | 1000 | 2.2 |
Elmer et Papillon (エルマーと蝶) | Elmer Elephant | 600 | 1.5 |
Ranelot et Bufolet (ふたりはともだち) | Frog and Toad | 2000 | 1.5 |
Les Quartre Saison de Ranelot et Bufolet (ふたりはいつも) | Frog and Toad | 2000 | 1.5 |
Petit-Bleu et Petit-Jaune (あおくんときいろちゃん) | 絵本 | 280 | 1.2 |
Contes de Perrault(ペロー寓話) (内訳) Le Petit Chaperon Rouge(赤ずきん) Les Souhaits ridicules(愚かな願い事) Cendrillon(シンデレラ) La Belle au Bois Dormant(眠り姫) Barbe Bleue(青ひげ) Le Petit Poucet(親指小僧) Le Chat botté(長靴をはいた猫) Peau d’Ane(ロバの皮)(未読) | Hachette1 700mots | 8700 600 500 1300 1100 1000 1500 1000 1700 | 2.3 |
この数値を足し合わせると、未読分を除き、現在29730語。ああやっぱり、だいたい1日1000語のペースですね。今読んでいるのは、「ペロー寓話」。1話が平均1000語くらいなので、寝る前にちょこっと読んでいます。
ただ先日は、怖かったーーー。
「あけてはいけないといわれた開かずの間を見てしまい、ぬぐっても洗っても鍵についた血がとれない・・・そこに青ひげが帰ってきて・・・」というところまで読んだところで、お風呂の順番が回ってきてしまい、途中で中断。この先、一体どうなるんだろう~??と思いながら、お風呂に入りました。怖い話は一気に読み終えてしまわないと、怖さ倍増ですね;; 何語で読んでも、怖いものはやっぱり怖いわー。
知っている話でも、英語やフランス語で読むと、また違った発見があるので面白いです。
たとえばレオ・レオニの「あおくんときいろちゃん」。昔日本語で読んだときは「あおくん」は男の子、「きいろちゃん」は女の子だと思っていました。でもフランス語だと「あおくん」「きいろちゃん」はそれぞれ「Petit-Bleu」「Petit-Jaune」。いずれも男性名詞で、代名詞で受けるときも男性形。なので、どちらも男の子のイメージ。原作の英語はどうなのでしょうね。気になるところです。邦訳には、呼び名や話し方に性別や年齢などの情報が織り込まれる日本語の特徴が出ているのですね。外国語を読むと、日本語のことがよくわかります。
それから、最初に読んだマロの「En famille(家族もち)」ですが、日本ではむしろ逆の意味の「家なき娘」という題名で紹介されています。実はマロには「Sans famille(家族なし)」という小説があり、こちらは日本でも元の題名そのまま「家なき子」。フランスで対になっている「Sans famille(家族なし)」「En famille(家族もち)」は、日本語では「家なき子(男の子)」「家なき娘(女の子)」と、違った着眼点(主人公の性別)による対比に変わっているのが面白いです。
・・・まあ、こんなことを知っていたところで、何かの役に立つわけではありませんけれど^^;。でも、こんな小さなことでも、自分で発見すると、何か特別なヒミツを知ったような気分で、またいろいろ読んでみようという気分になります。
最近少しフランス語を読むことにも慣れてきたので、これからもこのペースで読めればいいなと思います。ただ、ここでも一番の問題は本の入手ですね。今のところ、中古を買ったり、図書館で借りてしのいでいますが、それでも大変。あと数万語は、まだ読んでいない手持ちの本が読めるのでそこまではいいとして、そのあとを考えると、英語以上に頭が痛いです。
英語でもそうですが、多読って本を探す時間が意外にかかりますね。年中アマゾンや図書館の蔵書検索を掛けまくっている気がする・・・。英語はともかく、フランス語に関しては、本を読んでいる時間より、探している時間のほうが絶対長い!
本を探しに追われ、ここ数ヶ月続けてきたフランス語を聞くことが最近おろそかになってきました。本探しは楽しいけれど、ちょっと疲れてもきたので、近いうちに欧明社(※2022年2月閉店)にでも行って、一気に買い込んで来ようかなー。いや、八重洲口の丸善チェックが先かな。新品の購入も視野に入れないと。
こうした苦労を越えて、少しずつ読めるものの範囲を広げ、そのうち「アルセーヌ・ルパン」や「三銃士」がフランス語で読めたらいいなー、と夢見ています。原書で、なんて贅沢は言わない。まずは簡約で良いので。