毎年恒例の家計簿用エクセル2024年版ができました。 今年も手書きタイプと演算タイプの2種類を配布します。 エクセル用のテンプレートなので、新規に操作をおぼえる必要もなく、 自分仕様に改造・カスタマイズを施すことができます。
下のリンクからダウンロードしてお使いください。 リンクの上で右クリックし「対象をファイルに保存」を選択し、お好みのフォルダを指定すると、そのフォルダに保存できます。
ダウンロード
ファイルの大きさ:演算タイプ374KB、手書きタイプ213KB。
見た目の形式はどちらもほぼ同じです。
パソコン上で入力して自動集計したい方は演算タイプ、 紙に印刷してペンで書き入れたい方は手書きタイプをご利用ください。 ちなみにわたしは両方併用しています。
家計簿の特徴
この家計簿の最大の特徴は、 ひと月につき、A4の紙一枚しか使わないことです。 それ以外にさしたる特徴はありません。この一点だけにこだわっています。
ではなぜ「ひと月につき、A4の紙一枚」にこだわるのか。
それは、ひと月につきA4の紙一枚に収めると、
- 持ちやすい(軽いから)
- 開きやすい(ページを探しやすい)
- 見やすい(集計しやすい)
- 充実感を得やすい(文字密度が高いから)
- 保存しやすい(薄いのでかさばらない)
- なくなりにくい(大判なので)
からです。
以前は市販の家計簿も使用したこともありますが、 市販の家計簿は余分なページが多すぎます。 それなりの価格で売るからには、どうしても付加価値をつけざるを得ないのかもしれません。
しかし過ぎたるは及ばざるがごとし。 家計簿は、手軽さが一番大事だとわたしは思います。 ただでさえおっくうな家計簿記帳なのだから、 余計なストレスを感じるようであってはならない。 それにはシンプルなのが一番です。
だって 「ページ数が多すぎて、今日のページがなかなか探せない」 ようでは、日々の記帳が面倒になります。 「ページをペラペラめくらないと集計できない」 ようでは、集計が面倒になります。 「かさばる」 ようでは、長い間、家計簿を保存しておけません。
だからわたしはひたすら「A4の紙一枚」にこだわるのです。 つまり、A4の紙一枚しか使わないことによって、 ヤル気の出る家計簿を目指しているわけです。
家計簿の作り方
< ダウンロード >
上記の家計簿エクセルへのリンクを右クリックし 「対象をファイルに保存」を選択し、お好みのフォルダを指定すると、そのフォルダに保存できます。
ダウンロードしたエクセルを開いたら、まずは注意書きをお読みください。
そのあと、初期項目設定のシートの赤枠の部分をお好みの費目に変更してください。 このシートで指定した内容が、自動的に月ごとのシートに反映されます。 費目の分け方に迷ったら、下記のうさぎ的家計簿の見方を 参考にしてください。
演算タイプの場合は、エクセルの各セルに値を書き入れて使います。 演算式が組み込んであるので、自動的に集計され、年間収支のシートに反映されます。
クレジットカード利用も、クレジットカード利用欄に入力していくだけで集計され、各シートの引き落としの行に反映されます。
唯一、入金・出金等のセルに書き込んだ臨時支出・収入だけは自動集計・反映されないので、 臨時収入は年間収支シートの他収入の行、 臨時支出は年間収支シートのボーナス出費の列にご自身でコピペしてください。
< 印刷 >
手書きタイプの印刷方法を説明します。
手書きタイプの家計簿エクセルには、20枚のシートが入っています。
- サンプル
- 注意書き
- 初期項目設定
- ★1月〜12月までの各シート
- 年間収支
- クレジットカード利用メモ
- ★電話番号メモ
- 頂きものリスト
- 祝日
このうち必ず印刷したいのは、★のついている各月シートと7電話番号メモの13枚です。 他のシートはお好みにより、適宜足してください。
電話番号メモは家計簿の一番最初のページにします。 よく利用する電話番号を入力してから印刷してください。 電話番号だけでなく、よく行く病院の受付時間や何かの番号などを纏めておくと便利です。
クレジットカード利用メモは、クレジットカードを多用する場合、整理するのに便利かもしれません。 必要ならお使いください。
頂きものリストは、誰から何を頂いたか、どれくらい値のはるものか、お返しはしたかなどを書き入れます。 贈答品のやり取りが多い場合は、家計簿の最後のページに入れておくと便利です。
年間収支は、家計簿に綴じ込んでしまうと、各月のシートから値を書き写しにくいです。 一年が終わったあと、パソコンで値を入力したものを印刷しても良いかもしれません。
初期項目設定や祝日のシートは各月のシートの体裁を整えるためのシートなので、 印刷する必要はありませんが、削除したり、名前を変えたりしないでください。
印刷はそれぞれ片面だけ。裏は白いまま残しておきます。
用紙はA4サイズ。 インクジェットプリンタで印刷すると、ぴったり収まります(たぶん)。 もし万一はみ出てしまう場合は以下のいずれかの方法をお試しください。
- 余白を最小限に設定する。
- 高画質モードで印刷する。
- 四辺フチなしモードで印刷する。
- 縮小モードで印刷する。
- B4の用紙を使って印刷し、A4の大きさに切り揃える。
紙は、ふつうの上質紙でも構いませんが、少し厚手ならモアベターです。
< 製本 >
ただホチキスでとめただけでも良いですが、 紙を保護するために プレゼンテーション用のカバーをつけるのがオススメです。
主な方法を二つ紹介します。
1.紙の左側をホチキスでとめ、 スライドバーファイルに入れる。 アクリルの表紙とプラスチックの背表紙をつける。
写真はテージーのカラーバー。
色数が豊富。
2.紙の左側にとじ穴をあけ、リングファイル化する。
リヒトラブのツイストリング製本用とじ具は穴が細かくてスマート。
但し専用の穴あけ器が必要。
一年間使い終えたら1の背表紙や2のリング金具を外し、紙の左側をホチキスでとめて製本テープで巻くと 場所をとりません。
ニチバンの製本テープ25mm
は色が豊富でオススメ。
家計簿の使い方
主に手書きタイプの使い方について説明します。 演算タイプは、「サンプル」シートを参考にお使いください。
< 入金 >
入金の欄には、前の月からの繰越金、銀行から下ろしてきたお金、 借入金などを書きます。左の小さな枠には摘要、右の長い枠が金額を書き入れる欄です。 摘要の欄は狭いので、前月繰越金は「PR」、銀行から下ろしてきたものは「BK」など、 分かりやすい略号をつけると便利です。
< 出金 >
出金の欄には、貸与金、不明金、銀行への預入れなど、 それから、食費、交通費などの費目に入らない不定期の出費などを書き入れます。 これも入金同様、左の小さな枠に摘要、右の長い枠に金額を書き入れます。
< 費目 >
食費以下8マスは、それぞれの費目に相当する出費を書き入れる欄です。
< 支出合計 >
「計」の欄は、食費以下、8費目のみの支出を合計して書き入れます。 出金の欄に書き入れた分は合計しません。
< 残高 >
入金−出金−計=残高です。残高に書き入れた金額を、サイフの中身と照合します。 もし多かったり少なかったりしたら、記帳し忘れたものはないか、計算は合っているか、 確かめます。 なんど見直しても分からない分は、「不明金」として「出金」の欄に書きいれます。
< 備考 >
その日の簡単なスケジュールを書き入れます。 たとえば、「う:友人とランチ(崎陽軒)」などと書く。 「うさぎが友人と崎陽軒でランチをとった」の意味です。
< 引き落とし >
カードで購入したもの、或いは学費などの銀行引き落とし分は一月分合計してこの欄に書き入れます。 カードでの購入が多い場合は、クレジットカード利用メモを印刷して使うと集計がラクかもしれません。
ちなみにカードでの買い物は支払う月ではなく、買い物をした月に書き入れると良いでしょう。 その方が記帳を忘れなくて済むし、サイフのヒモが固くなるからです。
< 繰越 >
1月はこの欄は0円となります。 2月の繰越金は、1月の差引、つまり、予算から決算を差し引いた金額が入ります。 (マイナスの場合もあり)
< 予算 >
一月ごとの予算額です。
< 決算 >
支出の合計です。まず費目ごとに計算し、最後にその合計が、 「計」の欄の合計と合うかどうか確かめます。
< 差引 >
予算から決算を差し引いた金額です。これがプラスになればめでたしめでたし、 マイナスの場合はまた来月がんばりましょう!
< 計算スペース >
前月のページの裏、つまり、現在記帳している見開きの左ページは、 丸々白く空いています。計算・覚え書きなどはすべてここに書き入れます。 たとえば、
A八百屋 | \620 |
Bスーパー | \1568 |
――――――――― | |
合計 | \2188 |
といった計算を書きます。 買ったもののメモを書いたり、レシートを張ったりも。 きれいに書こうと思わず、ただの計算用紙だと思って書くと気がラクです。 自分にわかりさえすれば十分。
< クレジットカード利用メモ >
クレジットカード利用メモの各行は左から順に 「日(カード使用日の日付)」、「種(カードの種類)」、「摘要・購入店」、 「請求(引き落とし日)」、「レ(カードの利用明細と照合する際に利用するチェック欄)」となっています。 引き落とし日とチェック欄は、カードの利用明細が届いてから記入すると良いでしょう。 クレジットカードで支払ったものだけではなく、銀行から直接引き落としになるものなどもここに記します。
< 総括 >
年の初め、まだ家計簿が新しいうちはきれいに書こうと意気込みがちですが、 完ぺき主義は挫折の元。 全ての空欄を埋めなくてもよいし、 自分の好きな使い方で良いので、使えるところだけ使ってください。
とにかく、適当でいいから続けることが肝心です。
20年も続けると、わが家の経済史になります。
我が家の家計簿史
- 〜1985年
- 手帳に出費を記帳
- 1985年
- 文房具店で購入した1週間1ページ式家計簿を使いはじめる
- 1988年
- 婦人之友社の羽仁もと子女史考案の家計簿を購入するも使いこなせず
- 1991年
- 主婦の友社の雑誌Comoの付録、高橋伸子女史考案の家計簿(6ページ/月)を使いはじめる
- 1993年
- 高橋伸子の家計簿が別売となり、購入して利用(付録のときの方がシンプルでよかったと感じる)
- 1994年
- 「一月B4紙一枚家計簿」をワープロで作成
- 1997年
- A4サイズにモデルチェンジ
- 2002年
- ワープロからパソコンに移行、カラー化
- 2004年
- エクセル版を手直しして一般化し、ウェブ上で配布。
- 2005年
- 演算機能を更に強化しグラフ自動作成機能などを盛り込んだ演算用エクセルも配布。
- 2007年
- 配布用エクセルにクレジットカード利用欄を追加。
- 2019年
- カレンダー作成の自動化とセルの保護のため、拡張子をxlsからxlsxに変更。
初稿:2023年11月12日