フィリピンとBiH(ボスニアヘルツエゴビナ)の二人の先生に添削していただいた五行作文。
< The worst nightmare >
I have some recurring nightmares.
The third worst type is that I cannot dial the phone number correctly.
The second worst is that when I suddenly notice, that I am naked in a crowded train
The worst first one is this : though I have to go to a bathroom, I cannot find one.
I am annoyed by these nightmares over and over again.
赤部分は間違い、青は修正案。最近先生方も心得ていて、黙っていても改善案(間違いではないけれど、こうすればよりベター)を提案してくれる^^。今回の場合は、worstがくどいので、third、second、firstにそろえたほうがきれい、とのこと。whenを使って、同じ文の中でthatを二度使うのを避ける。
内容は、以前ボスニアヘルツエゴビナの先生と悪夢の話になったとき、「どんな悪夢を良く見る?」と聞かれて答えたワースト3。
逆に先生の悪夢を尋ねたら、「戦火の中、逃げ惑う人々の波に逆らいつつ、必死になって彼女や家族を探している夢」という答えが返ってきました。
「もしかして、ボスニア内戦を経験した?」と尋ねたら、経験したとのこと。幼い頃のことなので、恐ろしいシーンがよく記憶に浮かび上がってくるのだけれど、それが本当の記憶なのか想像なのか、自分では分からない。だから何か思い出すたびにそれが記憶として正しいかどうか、親に確認するそうです。
この話をしてから、ときどき戦争中の体験を話してくれるようになりました。
隣のアパートが爆撃され、轟音と共に崩れ落ちた話。
お父さんに戦場に連れて行かれ、おもちゃの武器を持たされて、しばし塹壕に一人で置き去りにされたこと。前線から遠い、安全な塹壕だったけれど、ものすごく怖かった、と。一体先生のお父さんは息子に何を経験させたかったのだろう?
政治家に操られ、気づいたら宗教ごとに分けられ、反目させられていたこと。
いつもはきれいな英語をよどみなく話す先生が、こういう話になると、急にどもり始める。いつも穏やかで冷静な先生の顔が赤らみ、押し殺したような、一段低い声になります。
わたしの年齢の半分にも満たない若い先生が、わたしにはない経験をしている。
先生の悪夢に比べ、わたしの悪夢はなんて平和なんだろう。
先生方から学べるのは、英語だけじゃないといつも思います。