スペイン語で取得した通訳案内士の受検体験記その3です。 このページでは、二次試験の本番の様子について記します。
試験の流れ
二次試験の試験時間は一人8分。試験官は二人で、日本人(スペイン語ペラペラ)とスペイン語ネイティヴでした。
内容は、
- 読み上げられた日本語の文章(メモ可)を即時スペイン語に訳す(1分程度)
- 3つのテーマの中から1つを選び、それについてスペイン語で話す(2分程度)
- 選んだテーマについての質問に答える
でした。それぞれの様子を以下の項で詳しく記します。
西訳
西訳はまず、以下のような内容の文章を日本人試験官が読み上げ、メモをとりながら聞きました。 決して正確ではないと思いますが、一応、自分の記憶と、他の受験者からの情報をつき合わせると、だいたい以下のような感じではなかったかと。
日本は海に囲まれており、7つの火山帯があります。国土の7割は山林です。川幅は狭く、流れは急で、河口には平野が広がっています。
あがってしまい、単語がいくつかと数字しか書き取れませんでした。 ただそれほど長くはなかったので、記憶で補って訳しました。
Japón está rodeado por el mar y tiene muchas cuedras volcanicas. El setenta por ciento de la tierra es la bosque. Los ríos son estrechos y la corriente es muy rápido. En la abierta de los ríos donde está el mar, se ven llanuras.
火山帯の数はメモになかったので、「muchas」でごまかしました。 あとから考えるに、おそらくメモには書いてあったのだけれど、7という数字が二回でてきて混乱したのだと思います。
赤字で示した部分は、間違えた箇所。 読めばお分かりの通り、けっこう間違ってます(汗)。 cuedras volcanicasじゃあ「火山帯」ならぬ「火山紐」だし、 名詞の性もヘン。 河口も、これでも通じないことはないかもしれませんが、普通はboca(口)ですよねえ・・・。
またところどころ噛んで言い直しました。 setenta por ciento(70%)をseteciento(700)と言いかけたりllasu…、llamu…と言いかけたのち、3度目にやっとllanurasと言えたり。
プレゼンテーション
三択は以下の3つ。日本人試験官に3枚のカードを手渡されました。
- 浮世絵について
- 東京の観光地が他の地域とは違う点について
- 旅館について
いずれも日本語で書いてありました。
さて、この3つの中からどれを選ぶか。
1の浮世絵は、質問で浅学がバレそうなのでパス。 2はテーマが広大すぎて、内容の絞り込みが難しそう。 3が一番無難と思い、3にしました。
30秒の準備期間が与えられましたが、緊張のあまりまともに考えられず、ほとんど無駄に過ぎてしまいましたが、 旅館というテーマについては準備してあったので、ノートにメモした内容を思い出しながら喋ることにしました。
喋った内容はおおよそ以下の通りです。 赤字は間違えた部分。 カンだりいい間違えて言い直したりした部分は省いてあります。
El hotel japonés.
El ryokan es un tipo de alojamiento japonés. En los ryokans, los clientes tienen que quitarse sus los zapatos en la entrada.
El presio incluye las comidas generalmente. La comida de ryokan es muy lujosoa y abundante, y contiene muchas especialidades de la región. Es muy rico!(ここで一分経過の合図あり)
En ryokan, cuando nos acostamos en la noche, nos acostamos en el suelo especial que se llama “tatami”. Es muy cómodo!
Yo se lo recomiendo a los turistas extranjeros porque es muy tipico de Japón y originario de Japón.
質疑応答
プレゼンテーションに対し、以下のような質問が4問出され、 それぞれについて簡単に答えました。
質問は、ネイティブからスペイン語でなされましたが、正確にどのように聞かれたかまでは覚えていないので、 要旨のみ日本語で書きます。
質問1.旅館にはお風呂はありますか?
回答1. Si, hay baños grandes especiales y se bañan los clientes juntos.
(はい。特別な大きなお風呂があって、お客たちは一緒に入浴します)
質問2.そういう風呂に水着で入れますか?
回答2. Generalmente, no. Pero hay unos ryokans que tiene baños adecuados para los extranjeros donde podemos bañarnos con bañador.
(いいえ、一般的には入れません。でも外国人にぴったりな、水着で入れるお風呂がある旅館もあります)
質問3.旅館ではチップは必要ですか?
回答3. Generalmente, no. Pero se puede pagarloa si los clientes quieren con libertad.
(いいえ、一般的には必要ありません。でもお客が払いたければ、自由に払うこともできますよ)
質問4.チップはどんな感じで払うのですか?
回答4. Nosotros lo la pagamos a las mujeres que nos sirven en cada habitación.
(各部屋でわたしたちの世話をしてくれる女性に払います)
うーん・・・、回答1は、混浴と勘違いされる可能性がありますね。 男女別である場合が多いことを付け加えるべきでした。
回答4の仲居さんへの心づけについては、de antemano(事前に)の一言が欲しかったですね。
まとめ
試験の内容はざっとこんな感じでした。 黙り込んだりはせず、一応やりおおせましたが、決して完璧ではなく、あちこち間違っています。 まあでもこんな感じでも受かった、ということで、ご参考にしていただければ幸いです。
ただ一つ後悔しているのは、日本人試験官の顔ばかり見て喋ってしまったことです。 これは印象が悪かったのでは、と思っています。
席が日本人試験官の正面、ネイティブの試験官は少し斜めで遠かったのと、 日本人試験官の方がニコニコと温和で、ネイティブの試験官が無表情だった、という言い訳はありますが、 通訳ガイドが一人のお客さんばかり見て話していたら、ガイド失格。 受かったからよかったようなものの、次に別の言語で受けることがあれば、そのときには気をつけたいと思います。
スペイン語で受けた通訳案内士試験については、以上です。 これから受ける方にとって、なんらかのご参考になれば、幸いです。