一昔前には、マイナー言語はお金がかかるというのが通り相場でした。
まず、テキストが高い。辞書が高い。しかも選べない。「こんなのがいい」だの「あんなのがいい」なんて言ってる余裕はなく、どうしてもやりたいとなれば一冊7000円も8000円もするテキストや、ヘタすりゃ万札が飛んでいく辞書をただ黙って買うしかありませんでした。逆に言うと、それなりの決意がなければ、マイナー言語にはうかつに手を出せませんでした。
だから6~7年ほど前、マイナー言語の旅の指さし会話帳が1000円台の低価格で次々に出始めたときにはびっくりしました。これはマイナー言語テキストの価格破壊だ、と思いました。
旅の指さし会話帳に限らず、最近はマイナー言語のテキストの相場も以前よりだいぶ安くなりました。言語によっては、今や100円ショップで教材が手に入る。おそらくこれはパソコンの普及により、写植事情が大きく変わったことと、大量生産が可能なCDの普及によるものではないかと思うのですが、まったくありがたいことです。
とはいえ、紙を媒体にしたものはまだまだそれなりに金がかかります。わたしもすでにタイ語に5000円以上の投資をしました。これ以上は、学習を始めてまだ日が浅く、いつ飽きるか分からない状態の言語学習に投資するわけにいかないので、あとはお金をかけずにできる環境を整備することにしました。
まずは辞書から。
ウェブで無料参照できるタイ日・日タイ辞書は残念ながら、まだ見つかっていません。
でも、タイ英辞書がみつかりました。
また、オンライン辞書ではありませんが、辞書ソフト用のタイ日辞書データを見つけました。
これ、本格版はシェアウェアなのですが、語彙数を制限したお試し版がフリーで提供されています。お試し版といっても語彙数がなんと1万以上もあり、初心学習者には当分、これで充分でしょう。
ラッキーなことに、このデータを載せる辞書ソフトも、現在テストバージョン無料配布中♪ (Windows2000/XP対応版のみ)
この辞書ソフト、非常に良く出来ています。
テストバージョンではありますが、わたしがここ一週間使ってみた限りでは、何の不具合もありませんでした。
嬉しいのはなんといっても、軽いこと!
フォントの大きさなど、好みの使い勝手にカスタマイズも可能。
更に、訳語部検索も可能なので、タイ日辞書が、日タイ辞書としても使えます。
発音記号検索も可能!
とにかくこれ、素晴らしいです!
アプリのセットアップ、さらにその上のデータセットアップとくると、億劫であるのは否めませんが、先のタイ語辞書データを配布しているサイトに非常に親切な手順説明があるので、それさえ丁寧に追えば、理屈なんか分からなくてもセットアップできます。
それから、タイ語の辞書を引くには、タイ文字を画面に打ち出す必要があるわけで、タイ文字キーボードを手に入れる必要があります。「手に入れる」ったって、新しいキーボードをお店で買ってくる必要はないんですよ。これも、セットアップさえ行えば、今あるキーボードを打っただけで、タイ文字が画面に現れるモードが選択できるようになるのです。その設定の仕方は、以下のページが詳しく解説してくれています。
タイ文字フォントは以下のサイトでも配布しています。
タイ文字キーボードの配置図はいくつかのサイトにありますが、以下のサイトの配置図が一番きれいで分かりやすいです。わたしはこの配置図をプリントアウトしてキーボードの脇においているほか、サイズを調整してデスクトップ用壁紙にしちゃってます!(「こういう壁紙ってどうよ?」と、家族はみな異様がるけど^^;)
多言語キーボード配列(リンク切れ)
これらの一連のセットアップを完了すると、見事! 画面上でタイ語の辞書が引けるようになります。
これってほんと、すごいと思う。
辞書アプリを配布しているサイト、辞書データを配布しているサイト、フォントを配布しているサイト、セットアップの方法を解説しているサイト‥。たくさんのサイトのご厚意によりこれだけの環境が初めて揃うわけです。
「amazing grace」という言葉がふと頭に浮かびました。
ウン、これはまさに相互自助という名のamaizing grace(驚くべき恵み)だと思う。
みなさん、見ず知らずのわたしにこんな環境をくださって、どうもありがとうございます!
タイ語、頑張ります!