ブルネイにもマクドナルドはあった。
車から降りるまえから目をひいたのが、店の脇に高く掲げられた大きな"のぼり"。
そこに描かれたお粥を見て、まずうさぎは感心した。
おかゆがあるマクドナルドといえば、シンガポール。
なるほど、シンガポールとブルネイは飛行機で約2時間。
地理的にも近いし、交通などの地域的な行き来も頻繁である。
と、また別の"のぼり"が目に入り、
こちらにはスパゲッティミートソースが描かれていた。
スパゲッティを置いているマクドナルドといえば、フィリピン。
なるほど、フィリピンは地理的にシンガポールより更にブルネイに近い。
しかも同じマレー民族の国である。
要するにここは、マクドナルドのスパゲッティ文化圏とお粥文化圏が交わったところなのだ、
と理解した。
更に嬉しいのが、いずれののぼりにも英語と並んでアラビア文字が書かれていたこと。
お馴染みの黄色いMマークが掲げられた赤い帯にも、アルファベッドと並んでアラビア文字。
おそらくこれはマレー語のアラビア文字表記"ジャウィ"だ。
店内には、キティちゃんのぬいぐるみの脇に、王様・王妃さまお3方の3点セット写真。
天井からはハリラヤの飾りが吊り下げられている。
まったくどこからどこまで、心憎いまでにブルネイらしいではないか。
更に更に、ここでしか見たことのないものを発見!
それは、デリバリー用の真っ赤なバイク!
もちろん、黄色いMマーク入り。
デリバリーサービスのあるマクドナルドなんて初めて見た。
あんまりきっちりブルネイしていて面白いものがいっぱいなので、 思わず長居をしていたら、カエリさんが心配して迎えにやってきた。 「もうハンバーガーは買ったか」と言うので、「いえ、買い物はしないの」と言ったら、 カエリさんは不思議そうな顔をした。
ちなみに、あとで古屋さんに聞いた話では、ここのマクドナルドのハンバーガーは、 「ハラルミール」であるとのこと。 "ハラルミール"とは、 回教徒が食べても戒律にそむくことにはならないと認定された食べ物のことで、 その認定を受けるために、ここのマクドナルドは、お祈りをしてから 屠殺した家畜の肉のみを使用しているのだそうだ。
さてここで恒例の一句。
赤バイク ブルネイらしさを デリバリー