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「考えながら生きろ」という母の教えの通り、 パームコーブというリゾート地にてプチは考えた。
ずいぶん長くオーストラリアにいる(実際はまだ4日だぞ)が、
ここにず〜〜〜っといるとメメ(目のこと)が青くなるんだろうか。
心配だ。
いや、青いメメも似合うかもしれない。
その日から「ママ」と意味なく呼びかけられ、目を観察される。
メメのチェックが始まった。
自分のメメも心配なのか、よく鏡を見ている。
「少し青くなってきたみたいだ」
「よかったね」(ほんとか、おい)
「ママはそうでもないね。子供はチンチン退社があるからね」
「チンチン退社・・・」???・・・新陳代謝か?
母子二人は協力し、慈しみあい、互いの存在を認め合い、よく話し合う旅の途中だ。 中途半端にボキャブラリーが増えた彼との会話は少々難解ではあるが、 かつてこれほど子供の言葉に耳を傾けた時間があっただろうか。
チェックアウトを済ませ、私たちはケアンズ国際空港へ向かうだろう。
もうすぐパパが待つゴールドコーストに到着する。
また違うエスケープが始まるのは楽しみだが、二人ぼっちの旅の時間が終わる寂しさが、
君にはわかるかな? プチくん。
その時だった。
「ワ〜〜〜オ〜〜、楽しんでるかい?!!」
ここに知り合いはいないはず、
と、振り向くと、ケアンズ空港まで依頼した送迎の運ちゃんは、
到着日、ネームボードを団扇がわりにしていた、あのおっちゃんだった。
この旅、出来過ぎ君。
後遺症を心配しているのか、メメのチェックは今日も続く。
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