外のワードローブ・外の書棚

図書館の本

わたしには、ワードローブが二つあります。 一つは家の中に、もう一つは家の外に。

外のワードローブというのは、街の古着屋(リサイクルショップ)のことです。 毎年いまの時期になるとわたしは、飽きてしまった手持ちのコートを売り、 別の中古のコートに買い換えます。 家のクローゼットが狭くても、 こうすれば、いろんな色・デザインのコートを毎年選んで着ることができます。

中古で買ったコートを一年着て、翌年売りに出しても、 価値はそれほど変わりません。 買値とほぼ同額で売れます。 かかる費用はリサイクルショップに支払う手数料と、クリーニング代のみ。 その程度の出費で毎年新しいコートが選べるなんて、贅沢ですね。

わたしは、街に書棚も持っています。 それは図書館のこと。 本はたいてい図書館で借り、読み終えたら返します。 購入して家の本棚に置いておくのは、しょっちゅう読み返す本だけです。

専門的な事典など、手持ちの本でたまにしか見ないものは、 最寄の図書館に寄贈します。 そうすれば家の書棚は空き、見たいときはいつでも借りられて大助かり。 外の書棚をあわせると、わたしは数十万冊の蔵書持ちです。

わたしには、体は一つ、目は二つ。 一度に何着もコートを着ることはないし、 一度に本を何十冊も読むことはありません。 だからたいていのものは、自分専用でなくて構わない。 同じ街に住む人々と、シェアできれば充分です。

初稿:2007年12月6日

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