marvin redpost Louis Sackar

ディズニー・フェアリーズは、とってもかわいい女の子向けのシリーズです。 ディズニーアニメ調のカラー挿絵がふんだんに入っていて、紙も上質。 丸ごと1ページの挿絵だけでも1冊に10ページほどあります。 思わずコレクションしたくなるような、きれいな本です。

舞台はたくさんのピクシー(小さな妖精)が住む妖精の国。 ピーターパンと同じ、ネバーランドにあるという設定です。

妖精は羽根を持っていて、羽根にピクシーダストと呼ばれる粉を振り掛けることで、空中を自由に飛び回り、それぞれ動物と話せたり、といった特殊技能を持っていますが、 何でも魔法で解決できたりはせず、意外と現実的で堅実。 そして働き者です。 それぞれに欠点もあれば長所もあり、 過労で倒れそうになる妖精もいれば、人間関係に悩むことも多いよう。意外と人間くさい妖精たちです。

ディズニー映画の「ティンカー・ベル」シリーズの原作ですが、設定は違い、物語も違います。 またティンカー・ベルが主人公とは限りません。 一冊ごとに主人公が違い、ティンカー・ベルがまったく出てこない巻もあります。

文章は字が大きく、読みやすさレベルは3.2くらい。 ネイティブの少女向けに書かれているので、英語らしい英語。 著者は巻によって違いますが、読みやすさや長さはどの巻もほぼ同じくらい。

以下のリストは一応、出版順に並べましたが、一話完結型なので、どの巻から読み始めても違和感はありません。

本の内容レベル
語数
Vidia and the Fairy Crown

★★★★★

Vidia and the Fairy Crown

クラリオン女王の王冠が行方不明に。盗みの嫌疑をかけられたヴィディアは、プリアと共に王冠捜索に乗り出す。

自分勝手で意地悪で、ヴィディアは本当にイヤなヤツ。 でも読み進めるうちに、いつの間にかヴィディア視点になっている自分に気づきました。 このシリーズ、そういうところがすごいと思う。

DFR
(Y3.2)

11000
Beck and the Great Berry Battle

★★★★

Beck and the Great Berry Battle

森の動物間で戦争が勃発。ピクシー・ホロウにベリー爆弾の雨が。 動物と話す才能を持つ妖精ベックは紛争を解決できるのか?

話もよかったけれど、英語でも楽しめました。 頻出動詞と頻出副詞でありとあらゆることを表現しちゃうんですねえ。英語って。 意味をとるのに苦労はしますが、なんかちょっと英語表現の核心に触れたって感じ。

DFR
(Y3.2)

11000
Lily's Pesky Plant

★★★★

Lily's Pesky Plant

ガーデニング妖精のリリー。森で見知らぬタネを見つけ、育てますが、この植物がとても厄介なヤツで・・・。

またしてもメンドクサイ妖精が登場。 でもギクシャクしていたリリーと彼女が、ヴィディアが登場した途端、共同戦線を張って仲良くなるとか、 そういうちょっとした人間関係の機微がいちいちよく描かれていて、感心のし通しでした。

DFR
(Y3.2)

11000
Rani in the Mermaid Lagoon

★★★★

Rani in the Mermaid Lagoon

妖精の国ピクシー・ホロウで唯一羽根を持たない妖精ラニ。 飛べないために、ダンスがうまく踊れず、失意のもと、人魚の住む入り江へ。

主人公のラニは傷つきやすく、普段は泣いてばかり。 でも実はピクシー・ホロウの英雄で、いざとなるととても勇敢。そのギャップが印象的でした。 ラニが英雄になったときのエピソードも読んでみたい。

DFR
(Y3.2)

11000
Fira and the Full Moon

★★★

Fira and the Full Moon

通常の業務に祭りの準備を加え、光の妖精のリーダー・フィラ。 さらにまた厄介な問題が・・・。過労で倒れそう!!

ストレスフルな話でした。 悪意がないのは分かるけどさー。ひどくない? フィラをはやく寝かせてやりたくて、終始イライラ。 最後の結末も、安直すぎ。 坑道を舐めたらあかんぜよ。

DFR
(Y3.2)

11000
A Masterpiece for Bess

★★★

A Masterpiece for Bess

アートの才能を持つ妖精のベス。 ティンクの肖像画を描いたら、次から次へと注文が押し寄せて・・・。

これも「いい加減にしろー!!」と、途中で怒鳴りたくなるような展開。 人間社会、というか女の子の世界の縮図に、読んでいてイライラ、もうウンザリ。 唯一、最後のほうの一場面だけ、一陣の風が吹き抜けたような気分に。

DFR
(Y3.2)

11000
Prilla and the Butterfly Lie

★★★★

Prilla and the Butterfly Lie

ピクシー・ホロウで唯一、人間世界へ瞬時に移動できる才能を持ったプリラ。 でも仲間がいない寂しさから、頼まれごとにノーと言えなくて・・・。

嘘のうちにも入らないような一言から、踏んだり蹴ったりな展開に。 でも「嘘はいけない」というような教訓話でなくてよかった。 しかし、どうしよう、わたし、ヴィディアが好きだーー。

DFR
(Y3.2)

11000
Dulcie's Taste of Magic

★★★★

Dulcie's Taste of Magic

パン焼き妖精のリーダー・ドルシーに半ば強制的に与えられた休日。 手持ち無沙汰のところ、図書室で不思議なレシピを見つける。

妖精の世界が舞台なのに、とてつもなく現実世界の縮図なこのシリーズ。 持ち場を離れるのが怖いワーカホリックなドルシー。 気持ちが分かりすぎて辛く、最後でホッとしました。

DFR
(Y3.2)

11000
The Trouble With Tink

★★★★

The Trouble With Tink

妖精の国ピクシー・ホロウの修理屋ティンクは、大事な商売道具であるハンマーをなくしてしまい・・・。

人間界同様、もしくはそれ以上に世知辛く、人間関係(妖精関係?)が面倒くさーい妖精の国。 いつもは強気のティンクが、ハンマーをなくしたこと以上に、周囲の噂話と過剰な気配りに参っている様子が印象的でした。

DFR
(Y3.2)

11000
Beck Beyond the Sea

★★★★

Beck Beyond the Sea

鳥たちから海の向こうの不思議な話を聞き、自分の目で確かめてみたくなったベック。 でもどうしたらそんな遠くまで行かれるの?

これは意外な展開〜! 推理小説並でした。 しかしよく考えると、この話はけっこう怖い。

DFR
(Y3.2)

11000
Fawn and the Mysterious Trickster

★★★★

Fawn and the Mysterious Trickster

仲良しのベックとフォーンはいたずらで驚かしあいっこ。 次はどんないたずらでベックの鼻を明かそうかとフォーンは画策しますが・・・。

世知辛い人間関係(妖精関係?)の話が多い中、これは仲良し二人のお話で、いい感じでした。 展開もいままでとは一味違い、ミステリアスで引き込まれましたが、 オチにはちょっと無理があるんじゃ・・・。

DFR
(Y3.2)

11000
 

初稿:2014年8月23日
最終更新日:2014年8月23日

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