Canada  北米一のゲレンデ・ウィスラー

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【 迷子のきりん 】

窓の風景

あちこちでビデオ撮影をしながら来たにも係わらず、霧の中を用心しながら滑ったにも係わらず、 おとといは3時間かかって降りたコースを、今日は1時間ちょっとで走破した。大したもんだ。 うさぎたちは満足してゴンドラに乗り、帰途についた。

ビレッジに帰ってくると、早速レンタルショップで板とストックを返した。 靴がないので、まだスキー靴を返すことはできない。 きりんが代表で、ホテルまで4人分の靴を取りにいくことになった。

多めに見積もっても、ホテルまでスキー靴で歩いて10分、4人分の靴を持って戻ってくるのに10分、 合計20分あれば充分なはず、‥はずだった。
レンタルショップのベンチに腰掛け、きりんを待つこと20分、30分‥。きりんは一向に戻ってこない。 一体どうしちゃったんだろう‥? うさぎたちは、履く靴もないままベンチで膝を抱え、捨てられた子ネコのような気分で、 きりんの帰りをひたすら待った。

結局40分ほどして、きりんはやっと帰ってきた。
「どうしてこんなに遅かったの?」というと、「道に迷った」。

一体どうしてこんな小さな街で道に迷えるの??

あとでよくよく聞いてみると、歩いていて道に迷った、というよりは、バスの行き先を間違えた、ということらしい。 ゲレンデからホテルへ帰ろうと、バスに飛び乗ったはいいが、どうも行き先が違う。 ウィスラービレッジからどんどん離れていくようなので、とりあえず途中で降り、逆方向のバスで振り出しに戻り、 乗ってきたバスの運転手さんに尋ねて正しいバスを教えてもらい、ようやくホテルまで帰り着いた、というわけだ。

いくらスキー靴を履いているとはいえ手ぶらなのだから、ホテルまで歩いて帰る以外の方法をとるとは思わなかった。 だって、ホテルまで歩って5〜6分だよ? どうしてバスに乗ろうだなんて思うの? いつもは慎重なのに、まったく時々、思いもよらないことをするよね、きりんって‥。

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