Essay  きりんの旅ヒント

【 スーツケース 】

新婚旅行の時、スーツケースを2個レンタルして持っていった。
11日間の冬のイタリアツアーであったが、 意外と荷物が少なく2つの小さめのスーツケースに全てが収まった。

初めての海外旅行でもあって、何を思ったか、 1人1つづつスーツケースを転がして2Km以上先の駅まで向かった。
スーツケースは転がせるから便利と思っていたが、もともと重いし、 そう長い距離を持ち運ぶ様には出来ていない事は、駅に向かう道すがらつくづく感じた。
空港などでは良いが、一般の道路では、段差も多く、道もそれ程平坦ではない。 下り坂なら楽と言うものでもなかった。

2回目の海外旅行からは、スーツケースを借りる事はなかった。
最初の旅行と違って、家族4人になったが、 行き先はビーチが多く衣類もそれ程かさばらない。
きりんが大きめのボストンバックを持ち、ナップザックを背負う。 うさぎが少し大きめのナップザック、娘達もそれぞれナップザックを背負う。 これが我が家の旅のスタイルになった。正にバックパッカーのいでたち。
飛行機では、衣類等あまり重要でないものを詰め込んだボストンバックのみを預け、 ナップザックは機内に持ち込む。
衣類も下着等最低1組は娘達のナップザックに入れているので、 荷物がどこかへ行っても困らない様になっている。
荷物が他の場所に行ってしまうと言うのは、身近でもよく聞くので、 航空会社をあまり信用していない。

久しぶりに夫婦2人でヨーロッパへ行く機会があったが、 この時はもうスーツケースを持っていこうなどとは思いもしなかった。
いつものナップザックにちょっと大きめのボストンバック。これで十分だった。

その後のカナダのスキーでも、同じいでたちで通した。
ちょっといつもより荷物が多くて、入れるのに苦労はしたが。

もう我が家では、スーツケースが必要ないことがはっきりした。
でも、空港でスーツケースを持って優雅に歩いている姿を見ると ちょっとうらやましくなる事もある。
かといって、あんな大きなものを買ってしまっては、 普段どこに置いておけばよいのだろう?

2001年12月29日 きりん

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