Fiji  マナ島とフィジアン

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【 勝手知ったる我らがマナ・アイランド 】

鳥

今晩のママヌザレストランのビュッフェはパスタ・ナイト。 お好みのパスタと具を、好みの味付けで、オムレツ焼きおばさんが炒めてくれる。 そのほかにも、様々な料理が台の上に満載である。

今夜はここでしか夕食がとれないこともあって、屋外の席はすっかり埋まっていた。 昼間、島のあちこちに散らばっていたゲストが一同に会している。 日中はほとんど見かけなかった日本人の姿もそここちらにある。

夕食を食べながら、チャアはよそ見ばかりしていた。クリスティを探しているのだ。 そしてようやく彼女を見つけ出したと思ったら、 こんどは、クリスティがどこかに行ってしまいはしないかと気もそぞろで、やはり落ちつかない。 ついに適当に食べおわると、やはり食事を終えたクリスティと走ってどこかへ行ってしまった。
そして、こっちも食事を終え、そろそろ部屋に引き上げたいと思い始めた頃、
「ママ、ママ、クリスティと卓球して来たいんだけど、いい?」と聞きに戻ってきた。 ネネも一緒に行くというので、
「ママたちは先に部屋に戻ってるからね。終わったら部屋に戻ってくるのよ」と言った。

ブレはレストランの近くとはいえ、ブレ付近の林の中は暗い。 迷子になりはしないかと心配で、そろそろ迎えにいこうかと思った9時過ぎに、二人でちゃんと戻ってきた。 子供たちもここで3日間を過ごし、すっかり勝手知ったる何とやらになってきたようだ。

友達がいて、自分たちだけで勝手にあちこち動き回れることが、子供たちにしてみれば一番楽しい。
大人だってそうだ。同じ場所、同じ道を何度も何度も行き来して、リゾートを自分の庭にする。 毎日同じレストランの同じ席で食事をし、毎日同じビーチで遊び、なじみのスタッフと顔を合わせる。 それが一番楽しい。「ここに住んでいる」感覚が楽しい。旅という非日常が日常と化すことが、何よりも楽しいのだ。

この世の楽園が「普段の生活」だと思える――そんなしあわせな誤解が、ほかにあるだろうか?

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