朝食を食べ終わると、ちょうどツアーデスクの開く9時だったので寄ってみた。 リーフホテルのロビーは車寄せを囲むように「くの字型」に折れ曲がっており、 ちょうどその折れ曲がったところに小さなフロントがある。 そして、その曲がり角のずっと向こうに、ツアーデスクがずらりと並んだ一角があるのだった。
	JTB、ホリディ、日本旅行、ダイヤモンドツアー、全日空ハローツアー、HIS。
	日本の主要な旅行会社のデスクが並んでいる。
	さーて、我が「R&Cツアーズ」のデスクは果してあるのでしょうか――と思ったら、
	他社のブースの二つ分のスペースで、一番フロントに近いところに陣取っていた。
	びゅうワールドなど他社と共同のようだが、どうしてどうして立派なものである。
	「R&Cツアーズ」という旅行会社の名は今回初めて知ったが、案外グアムではメジャーらしい。
	決して大きな旅行会社ではなさそうだが、ハワイのテルミーツアー、イタリアの阪神航空のように、
	グアムに強い会社なのだろう。
	
	で、ツアーデスクに何をしにきたか、というと、オプショナルツアーの予約をしに来たのだった。
	まずは、今日の昼からの『ジャングル・リバー・クルーズ』、
	そして夜の『フィッシュ・アイ  ポリネシアンディナーショー』。
	一日に二つもオプショナル・ツアーを入れるというのは、初めての経験だ。
	いや、一日に二つなんて言わなくたって、オプショナル・ツアーに参加すること自体、ほとんど経験がない。
	いつもは子供たちが「プール、プール」と言うので、オプショナル・ツアーなんかに参加している暇はないのだ。
	それが今回、「日焼けはしたくない」、「泳ぎたいとも思わない」、「ブランド品にも興味がない」
	というままりんと常夏のグアムに来たとなると、残るはオプショナル・ツアーで暇を潰すより他にない。
	
	それに、今回はもう一つ違った事情がある。
	「グアムでの滞在費は全て、お金持ちの母上がカードで支払って下さる」という事情である。
	そうとなれば、うさぎだってオプショナル・ツアーで楽しく時間を潰すことに異議がありよう筈はない。
	「どこへなりと、ご母堂様の行かれるところ、お供いたしやす」ってなもんだ。
	
	そんなわけで、今日一日に二つのツアー。
	〔なんでミクロネシアのグアムに来て、タヒチのダンサーによるポリネシアンショーをわざわざ見るかなー?〕
	とも思うが、
	「いいじゃないの。ポリネシアもその『何とかネシア』も大して変わりゃしないわよ!」
	というままりんの鶴の一声で決定。
	うーむ、ゴージャスな旅である。