Minnesota  ホストマザーに会いに

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1976年8月19〜21日(木〜土)の日記

それぞれのホームステイ

今日はミネソタツインズの試合を見に行きました。 そこでショックなことがありました。 インディアンテリトリーで買ったビーズの腕輪を落としてきてしまったのです!! 8ドルもしたのに!!

そのあと、みんなでショッピングセンターで買い物をしました。 わたしは水色のショルダーバッグを買いました。 カンナちゃんもいろいろ買っていました。 お小遣いは50ドルまでと決められているのに、どうしてそんなに買えるのかと思ったら、
「そんなの、誰も守っていない」と言われ、
「そんなの守ってる人がいるとは思わなかった」と笑われてしまいました。
「ほら、あの子なんか10万円くらい持ってきているらしいよ」と言っていました。

カンナちゃんは、高校生の男の子のことも"あの子"と呼びます。
「あの子、毎年ミネソタに来てるんだって。すごい金持ちだと思わない?」というので、
「どうして?」と言ったら、
「だって毎年アメリカに来られるんだから金持ちじゃない」と言いました。
「でも私たちだってアメリカに来てるじゃない」と言ったら、
「あんた、バカじゃない? あの子は毎年来てるのよ。6年前から毎年だよ。金持ちじゃない。 とにかくあの子は医者の息子なの。だから金持ちなの! わかった?」と言いました。
毎年アメリカに来ている人もいるんなら、私も来年もアメリカに来たいと思いました。 来年はお小遣いをもっと持ってこようと思いました。 パパとママに頼んだら来させてくれるかな‥、うちは医者じゃないけど‥。 それより来年は中三(受験)だから無理かも‥。

カンナちゃんは同じ中二だけどお姉さんみたいで、かっこよくて、私は妹みたいです。

カンナちゃんの話はびっくりすることばかりです。 カンナちゃんがよく遊びに行ってた高校生の男の子は、マリファナを吸っていたそうです。
「マリファナって麻薬じゃない!」と言うと、
「あんた、バカじゃないの? マリファナと麻薬の区別もつかないなんて!」と言われました。 麻薬をやっている子もいたと言っていました。でも、そっちは知らない子みたいです。

カンナちゃんは高校生の男の子にでも平気で話しかけます。 そばにいると、いろんな話が聞けます。 金持ちだという男の子に話しかけないの、と言ったら、
「バカ、あたしたちが話しかけたって相手にしてもらえないわよ」と言っていましたが、 あとで食堂で話しかけていました。どんな話をしているのか知りたかったけど、遠かったので分かりませんでした。

寮の食堂は、最初はいろいろ選べるように見えたけれど、いつもタコスを食べているような気がする。 タコスは最初はおいしかったけれど、いつもタコスなのでだんだん飽きてきました。 赤いジュースも最初はおいしかったけど、だんだん飽きてきました。

帰りの飛行機は、行きと同じ並び順でした。 となりの席の子が、
「うちのファームにはガーネットがごろごろしていたよ」というのでびっくりしました。 その家の土地ではガーネットがとれるのだそうです。 庭には大きなガーネットの彫刻もたくさん立っていたそうです。
でも「ガーネットって赤いんでしょ?」と聞くと、
「赤? 違うよ。黒い石だよ」と言っていました。

おみやげに大きな塊や小さな塊をいくつももらってきたというので
「私にもちょっとでいいから分けてよ。お願い!」と頼むと、 スーツケースに入っているから今は無理だけど、日本についたら分けてくれると言いました。 でも日本についてからはその子に会えなかったので、結局分けてもらえませんでした。

<<<   ――   8月19日   ――   >>>
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