今日は「梅の花」 という和食レストランに皆でランチを食べに行きました。
うさぎんちから「梅の花」までは5キロほど。
3月にしてはちょっと冷たい気温の中、家族4人で自転車を35分ほど走らせました。
実は我が家には車がないんです。だからどこへ行くにもいつも電車か自転車です。
そんなわけで今日もこうして自転車なのですが、 自転車だと、車に乗るときには気にならないことが気になります。 そしてその分、車からでは見えないことが見えます。
たとえば今日レストランまで行くのに、まずは天候が気になりました。
自転車ですから、雨だったら行かれない。
どこかへ行こうという時には、いつも天候のチェックから入るんですね。
また、どの道を通っていこうかと地図を見ながら考えました。
自転車の場合、必ずしも地図上で近そうに見えるルートが一番良いわけではない。
なぜかというと、地図には起伏が表れないから。
二次元空間である地図を見ながら三次元空間を移動するときはいつも、
「高さ」というものの存在を思い知らされます。
しかもわが街・横浜には本当に坂が多い。坂がないところの方が稀です。
自転車で行動するときにはいつも、地図を見ながら、
過去に通った道の起伏状態を思い出し、なるべく平坦なルートを選ばなくてはなりません。
それに道の状態。
地図上で見れば同じように見える道も、実際に自転車で走ってみると、
きれいに舗装された広い歩道の完備された気持ちの良い道、
狭い道を車がビュンビュン通る脇を走らなくてはならない危険な道など、
いろんな道があることが分かります。
その他にも、自転車で移動していると、気づくことがいっぱい!
空気の澄み具合やにおい、道路際の土地の利用状況や、鳥や木や花‥。
車で移動していたらたぶん気づかないで通り過ぎるものに、たくさん気づきます。
それに、人は歩く速度で考えるというけれど、
うさぎにとっては、自転車をこぐ速度も、何かを考えるのにちょうどいい速度。
自転車を漕いでいるうちに、何かの答えが見つかることもしばしばです。
ゆうべ子供に突きつけられた算数の問題から、クロスワードの答えから、
今晩の夕食の献立から、友達に持ちかけられた悩みごとまで。
うさぎって、考えなくちゃならないことがいつもいっぱいなの。
だから、自転車で走るのは都合がいい。
だいたい、何かを考えながら走るのがクセになってるうさぎみたいなヤツが
車を運転してたら、オチオチ道も歩けやしないよね。
‥なんてことを今日も考えつつ、レストラン「梅の花」に到着。
紅潮した頬でのれんをくぐり、
くしゃくしゃの髪を撫でつけながら坪庭の梅の見事な枝ぶりを愛でました。
‥確かに格好は悪いよね。ホント泥臭い。
でもいいの。ここまで、動力を使わずに自分だけの力でたどりついたんです。
とはいえ、今日は案外近かった。 きりんとうさぎ二人だけなら、もっと遠くにだって自転車で出かけます。 うさぎ一人なら、山の一つや二つ、しょっちゅう越えています。 近隣の街へ、地図を持って出かけます。天候を選び、道を選んで出かけます。
「あーもう大変! どうしてウチには車がないんだろう?!」 って内心不満に思っている子どもたち、 あなた方にも、自分の力で目的地にたどり着くことの楽しさが分かる日が来るといいね。