先日、あるサイトを久しぶりに訪れてみたら、閉鎖されていました。
ショック。
べつにそのサイトがなかったらにっちもさっちもいかないというほどではないけれど、
いままであって、これからもあると信じていたものが突然なくなると、
なんともいえない寂しさと、脱力感におそわれます。
まだ読んでいなかったコンテンツもあったのに。
もう一度読み直そうと思ったのに。
永遠に手の届かないものになってしまった。
本なら古本屋で探せば見つかるかもしれないけれど、ウェブサイトは無理。
完全に消えてしまって、どこにもない。
ダウンロードしておけばよかったと後悔するも、あとの祭り。
泣きたくなります。
こういうとき、"無常観"とはどういうことかがはっきりと分かります。
祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり‥
サイトを閉鎖する理由は人それぞれだと思いますが、 閉鎖の挨拶などを見ると、 「忙しくて更新ができないから」という理由が上がることがあります。
ウェブサイトは更新が命‥と思っているウェブマスターは多いもの。
確かに頻繁に更新されているサイトは見にいくのが楽しい。
でも、ある程度の量のコンテンツがあれば、
それ以上コンテンツが増えなくても
公開する価値は充分なのではないかとわたしは思います。
もちろん、ホームページを開いていると、月々数百円とはいえスペース料がかかる (広告付きの無料スペースを借りるという手もあるけれど)ので、 自分自身が打ち込めなくなったサイトを公開するのもバカバカしくなるのだろうとは 思いますが、更新しなくていいから、お願いだから、そのまま置いておいて欲しかった――。 勝手だとは知りながら、そう思います。
また、掲示板などでひと悶着あり、
ウェブ上での人間関係に疲れたというケースもあるようです。
でも、ならば掲示板だけ閉鎖するのではダメなのかなあ、と思います。
アクセス解析を見ていると、掲示板に足跡を残す閲覧者はごくごくほんの一部。
お友達を作るためだけに作ったにしては素晴らしすぎるホームページが、
その一握りである閲覧者との関係が原因でウェブの世界を見切るのは
もったいなさすぎると思うのです。
営利目的でない個人サイトがこんなにたくさんあるのは、世界で日本だけだと聞いたことがあります。
分かるような気がする。だって個人サイトというのは、完全な趣味とボランティアの世界ですもの。
まとまった広告収入などの見返りがあるのは
一日に数千人単位の来訪者があるようなごくごく一部の限られたサイトだけで、
あとの大多数のサイトは、自分自身の内なる情熱と、
ほんの少しばかりの奉仕精神に支えられてサイト運営を続けています。
だから、「こんなに膨大な時間と心血を注いでなぜサイトを運営するのか」と尋ねられても、答えられない。
だから、サイトを続ける動機を見失なってもあたりまえ。
閉鎖する気持ちもよく分かります。
でもそういう、お金にもならず、言葉ではうまく言い表せないならない動機に突き動かされて
一生懸命になれる人がたくさんいる日本という国は、なんて素敵なのだろうと思います。
インターネットをはじめてから、日本という国をずいぶん見直しました。
サイトをはじめてから、自分という人間もちょっと見直しました。
サイト名 | 分類 | 閉鎖時期 | 説明 |
---|---|---|---|
サラリ〜マンバックパッカー | 旅行 | 世界40カ国以上、北朝鮮まである旅行記サイト 祝 2003年9月復活! URL |
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N's world | 旅行 | 2002年9月 | ヨルダン、トルコ、メキシコなどの僻地系旅行記集 |
素材屋ぱふ | 素材 | 2003年2月 | 自然物を美しい色で表現 |
Zeit-X | 素材 | 熱狂的なファンを持つアンティーク素材 祝 2003年?月復活! URL |
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DPIグラフィックス | 素材 | 2002年?月 | 積み木素材、ジーンズ素材が有名 |
これを読んでくださってるみなさん、もし復活して欲しい閉鎖サイトがありましたら、 掲示板でぜひご報告ください。 復活してほしい閉鎖サイト一覧リストに加えさせていただきます。
閉鎖サイトのウェブマスターさんがこれを見て復活を思いたってくださるという一縷の希望を この表に託して――。
11月22日付記:
昨日、ふと思い立って検索をかけたら、"Zeit-X"が復活しているのを発見!
狂喜しました。
わたしが知ったときにはすでに閉鎖されていたサイトです。
その素材の素晴らしさに夢中になり、他の素材ももっと見たいと、
素材使用サイトを探し回ったものです。
自分のサイトでも、この素晴らしい素材をどんなに使いたかったことか‥!
それが今回、サイト復活によって可能になりました。本当に嬉しい! 嬉しい! 嬉しい!
また9月には、"サラリ〜マンバックパッカー"が復活したと、 来訪者の方から教えていただきました。 こちらも、まだまだ読んでいない旅行記がたくさんあったので、とても嬉しかった。 リニューアル中のようで、まだまだ読める旅行記は少ないようですが、 今後に期待しています。
コンテンツの充実したサイトは一時的に閉鎖しても、 けっこう復活するものなのかもしれないと、希望をもちました。 きっと、ファンからの熱い復活コールがあるのでしょうね。