2003年10月28日 買っちゃったっ! デジカメ♪ (2)

横浜地方、今日は一日中雨でした。 でも、うさぎは今日こそデジカメを買おうと思っていました。 なので小降りになるのを待って、またヤマダ電機まで買いに走りました。

お財布に一万円札もう1枚チャージ
道は覚えたから地図はゲット・オフ
頭に耳あて、装着完了
ついでに手袋、装備完了
目標、今日もヤマダ電機。
自転車にはっしとまたがって、
サンダーバード‥じゃなかった、うさぎ、出動します!

今日こそは、どのデジカメを買うか、しっかり決心が固まっていました。 昨日店頭で一目ぼれしたnikon coolpix 2100@24000円。 ボディの色は絶対、ピンクでなくちゃ嫌!

やっぱり夜景モードは欲しい。解像度は200万画素と、ちょっと少なめ。 昨日はそこがちょっと引っかかったけれど、 今日のうさぎはすっきりさっぱり割り切れていました。

最初のデジカメに、カンペキは求めない

って。

実は昨日、うさぎはヤマダ電機で、とても良い店員さんに出会ったのです。
「こう沢山並んでいては、どれを選んだらいいのか、全然分からないわ」とうさぎが言うと、 彼はこう説明したものです。

「それではまず、現在最も売れ筋価格帯である この4万4000円のカシオの商品をご覧いただきましょう。 これはどこが人気かと申しますとね、まず、すごく小さくて軽いです。 ほら、すごく薄いでしょう? で、液晶画面が他のものより大きめにできています。 操作も簡単になっていて、メモリーチップを取り出さなくても、 簡単にパソコンに接続できます。 現在売れ筋の、4万円台のデジカメには、 みなそれぞれ、何かしらこうしたプラスアルファの魅力があります」

「では、売れ筋価格帯よりも、低価格のものを見てみましょう。 4万円台のデジカメと、2万円台との違いはどこにあるかといえば、 それはほとんど大きさや、見た目などの違いです。 4万円代のものより、多少大きく出来ており、 機能もベーシックなものにとどまる傾向があります。 画面解像度などの画質に関しては、大局的にはほとんど違いがないと言ってよいでしょう」

「で、そうした4万円台までのデジカメの画質にご満足いただけない方には、 こちらの高額商品をおすすめしています。 たとえばこれ、12万8000円でご紹介してる、今最高に人気のある新製品。 これだと、こんなにいい写真が撮れます。ほらこれ、それにこれも」

まずは大雑把に3つの価格帯に分け、ざっくりと説明する辺りが、 うさぎはとっても気に入りました。 こんな風に大局的な説明をしてくれた店員さんは初めて。 これまで出会った店員さんは皆、個々のデジカメについての説明はしてくれても、 全体的な傾向を語ってはくれなかったのです。

この説明で、うさぎの頭の中はすっかり整理され、 まず最初に「真ん中の売れ筋価格帯」のものに未練がなくなりました。 「プラスアルファの魅力」には、それほど関心がなかったからです。

そして次に、高価格帯に未練がなくなりました。 なぜって、彼が見せてくれた12万8000円のデジカメで撮った「こんなにいい写真×2」は、 うさぎの目には、あまり良い写真に見えなかったからです。 きれいという意味では申し分なくきれいに撮れているんだけれど、 なんだか妙に説明がましい。 まるで「空は青く、雲は白いです」みたいな写真。

「どうしてデジカメの写真って、こう、妙にくっきりしているのかしら?」 とうさぎは言いました。すると、
「それはですね、デジカメはもともと"ぼかす"ことが苦手なんですよ」 という答えが返ってきました。 「尤も、こうした高額の機種では選択するモードいかんで、 ぼかしもうまく出せるようになってきましたけれどね」

デジカメはぼかすことが苦手?

へえええ〜! そんなこと、初めて知りました。 いままでデジカメに抱いていた物足りなさの謎が解けたような気がしました。 どうしてそういうことになるのかは、さっぱり分からないけれど。 だってそうでしょ?  レンズはレンズ、ただ記憶方式がアナログかデジタルか違うだけなのにね。

とにかくうさぎは、 「やはりまだまだデジカメは自分にとって、まだまだ相棒たりえないぞ」 とここで直感的に納得しました。銀塩の代わりに使おうだなんて、とんでもない! だってうさぎは、ご飯のおこげが好きなのと同じくらい、 写真のぼけているところが好きなんですもの!

そして、これはぜひ実際にデジカメを使って、自分とデジカメとの相性を見極めなくては、 と思いました。 どうしようもなく相性が悪いのか、それとも使いようによっては何とでもなるのか。 そしてそれにはやはり、安い機種から試してみるべきだと思いました。 だって、高い機種を買ってしまったら、「やっぱりデジカメは肌に合わなかったわ」では 済みませんもの。

ああ、危なかった。 うさぎとしたことが、自分の中で結論が出てもいないまま、 勢いで広告の品を買おうとしていただなんて‥!

もし買ってしまっていたら、きっと高額商品に未練が残り、 あとで「こんなはずじゃなかった」と後悔したに違いありません。 これから何を選ぶにしても、 勢いに任せて買うのと、よく吟味して買うのとでは大違い。 たとえ結局、広告の品を買うことにしたとしても、 ちゃんと納得した上で買えば、後悔しなくてすみます。

たぶん、さっきは気持ちが焦っていたのでしょう。 ディズニー・シーに行く計画があるから、「このチャンスに買いたい!」と。 ただいつもの銀塩を持っていけばいいだけのことなのにね。

――そんなわけで、うさぎは手ぶらで家に戻ってきりんの意見も聞き、 一晩考えて結論を出したというわけです。 「nikon coolpix 2100にしよう」と。

‥ところがところが。

今日、雨の中をヤマダ電機まで走っていたら、途中でリサイクルショップに出くわしました。 パソコンや電化製品を扱っている店。 昨日は道を間違えないようにするのに必死だったから その存在に気付かなかったのでしょう。

これは一応チェックしておかなくちゃ!

とうさぎは思いました。 だって思わぬ掘り出し物があるかもしれないじゃない? それで軒先に自転車を止め、店内に入ると、デジカメを探しました。

デジカメは、ごたいそうなショーケースの中に並んでいました。 中古といえども、けっこう高い。 けれども6〜7個並んだその中で一つだけ、うさぎの目を惹いたものがありました。 それは、

「カシオQV50@9800円 半年間保障つき」。

うさぎはどきどきしながら、デジカメの並んだショーケースに近づきました。

どうしよう!
もしこれに夜景モードがついていたりなんかしたら‥!

うさぎがデジカメに求める条件は、もう絞り込めていました。 「夜景モードがあること」、「3倍ズーム」、そして「解像度200万画素以上」。 当初の予算内・9800円でもしもこの条件を満たせるのなら、 そっちの方がいいに決まっています。

ああでも。 うさぎは本当は、順当に「nikon coolpix 2100」を買いたいと思っていました。 可愛らしいピンクのボディ、握りやすいグリップ‥。 一晩考えるうちに、早くも愛着がわいてしまったのです。 そして今日こそそれを手に入れようと、雨の中、自転車を漕いできたというのに。 ここで迷ったら、また今日も買えない。

うさぎは店員さんにショーケースを開けてもらい、QV50の仕様書を読みました。 そしてその結果、それは夜景モードも3倍ズームもついてはいない機種だと分かりました。 うさぎはなんだかホッとして、また自転車に飛び乗りました。

‥こうしてうさぎは、今日こそデジカメを手に入れたというわけです。 機種はもちろん、クールピクス2100。ボディはピンク。 ピンクの在庫が切れていたら、また今日も買えないと思っていたけれど、 ちゃんとありました。 うさぎは昨日の店員さんの手が空くのを待って、彼からデジカメを買いました。

クールピクス2100、128MBのコンパクトフラッシュメモリ、それに充電池セットを買ったら、 20%のポイント還元を使っても、税込みで2万9000円になりました。 ああ、やっぱりけっこうかかるなあ、と思いました。でも、満足でした。 ちゃんと納得して買えたから。

ヤマダ電機を出ると、 それまで小降りだった雨は、強まっていました。 もう、本降りのザーザー雨です。 でもいいや。あとはやっと手に入れたデジカメを持って、家に帰るだけだもの。 うさぎは100円ショップの傘を広げると、自転車にまたがり、意気揚揚と家路につきました。

使ってみたっ! デジカメ♪につづく