Essay  うさぎの旅ヒント

【 6番目のスタイル 】

うさぎの親友エイミーが"きりうさ"のために旅行記を書いてくれました。
有名な海外リゾートサイトの管理人さんですから、 リゾートファンなら彼女をご存知の方もきっと多いはず。 そのオシャレでクールなイメージから、
「エイミーさんて、いつもどんな旅をなさってらっしゃるのかしら?」 と、ちょっぴり気になっていた方もおいでなのではないでしょうか。

旅のスタイルには、様々な観点があります。

どこへ行くか
誰と行くか
いつ行くか
何のために行くか
どんな手段で行くか

‥いろいろありますね。
旅の行き先といえばもう僻地系に決まっている人・ひたすらハワイリピーターの人、 一人で行く人・家族で行く人・友達と一緒の人。 オンシーズンに行く人・オフシーズンに行く人・たまに行く人・しょっちゅう出かける人。 観光したい人・リゾートでのんびりしたい人、 ツアーで行く人・個人で行く人、 ビジネスクラスで行って高級ホテルに泊る人・寝られさえすればどこでもいい人‥。

そういうスタイルは人の数だけあり、 また旅好きな人ほど自分のスタイルにこだわりがあるようです。
「オレっちの旅はサイコー!」もしくは「あたいの旅ってイケてんじゃん!」 と自分で思えるようなスタイルがあるのは素敵なことですね。

でも、ときどき自分のスタイルにプライドを持ちすぎるあまり、 人のスタイルを指して「そんなのは本当の旅じゃない」的な発言をしちゃったりする人も‥。 ツアーの添乗員さんが、バックパッカーの方からいわれなき蔑みを受けると嘆くのを 聞いたこともあります。そういうのにはちょっとガッカリかな。

うさぎは、どんな旅も、意識が日常から離れれたものはすべて"旅"だと思うし、 どんな旅が偉いとかすごいとかいうこともないと思います。
ツアーにはツアーのいいところがあるし、個人旅行には個人旅行のいいところがある。
遺跡巡りには遺跡巡りの醍醐味があり、リゾートでのんびりにも意義がある。
お金に糸目をつけない贅沢な旅も素敵ですが、 お金を究極まできりつめた貧乏旅行も面白いですね。
熱海とか箱根に住んでる人が近所の旅館に泊るのだって、 いつもの生活から解放されて気分が変わるのなら、 地球の裏側に行くのと価値は変わらないんじゃないかな。

要するに旅の真価は、いつもの生活から離れた時、そこで何を考えるかということに あると思うんです。
行き先や手段に因らないもう一つの旅のスタイルがそこにあり、 何気ない会話、ちょっとした振る舞いにそうした個性が出ると思うんですね。

エイミーの旅行記が素敵なのは、どこに泊って何をしたかだけでなく、 そういった、いわば旅の"シックスセンス"ともいうべき6番目のスタイルがちゃんと描かれていること。
エイミーのカッコよさは、 どのホテル、どのレストランを選ぶかといった外面的なスタイルのみから生まれるのではないことに、 気づいていただければ幸いです。

2003年3月22日 うさぎ

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