夕食の後、9時からの「メケショー」まで時間があったので、ネネの提案でトランプをやることにした。 ダブルベッドの上に4人で集い、「大貧民」をやった。 5ターンほどやったが、富豪・大富豪はずっときりんとうさぎで、子供たちは貧民・大貧民ばっかりだった。 けれど二人とも、それはそれは楽しそうだった。
メケショーが始まる5分前にブレを出て、星の降るような空を見上げながら、 強い風が吹き抜ける暗い林をレストランへと歩いていると、ネネがふと言った。
「最初ここに来たときは『この家ーっ?!』って思ったけど、なんかだんだん、なじんできたよねー」
その一言には、みんなで笑った。
確かに、ここでの生活に慣れてきたら、細かいことは気にならなくなってきた。
でも、ネネがそう思うのは、ママにはちょっと意外。
ネネは頑固で潔癖だから、一度持った印象をたった2日でぬぐえるとは思わなかった。
昨夜だってネネは「靴を履かないで床の上を歩きたくない」って言ってたしね。
でもきっと、後々「マナのブレ」と聞いてネネの脳裏に浮かぶのは、
床のシミや褪せたカーテンの色じゃなく、
みんなでやった楽しいトランプのイメージなんだろうね。