今日の午後は自転車でフィジアンの村を訪れるツアーに参加。
午後3時前、「バイクハイヤー(貸し自転車屋)」に行ってみると、芝生の上には大小様々な自転車が転がっていて、
紫色のヘルメットを被ったお客でいっぱいだった。
自転車の調整をしていたまるで少年のように若くて小柄なインド人に
「朝予約を入れたキリウサですが」と声を掛けると、彼は帳面を調べ、「あれっ?」という顔つきになった。
予約がちゃんと入っていないのだろうかとこちらが心配していると、後ろからまた別の客が、
「きのう4人分の予約を入れたんだけど――」とやって来た。
彼はまた帳面を調べて、困ったな、という顔をすると、
カウンターの脇に突っ立っていたきりんを突き飛ばし、
「おい、自転車は足りるのか?」などと、もう一人の中年インド人に怒鳴りながら、自転車の調整に行ってしまった。
大丈夫だろうか、ちゃんとツアーに参加できるのだろうか――と不安になっていると、
青年は慌ててカウンターに戻ってきて、白人のお客とうさぎたちの受付を順に済まし
(ホントはうさぎたちの方が先客だったのだが)、
汗だくになりながら、なんとか追加の8人分の自転車を調整し終えた。そして、うさぎに
「ヘルメットだ、ヘルメット!! カウンターの後ろにあるから!」と怒鳴って持ってこさせると、
やっとツアーに出掛ける準備が整った。
青年の名はジョッシュ(Josh)、中年の方はヴィダリ(Vidari)という名で、彼ら二人がツアーの案内を務めるらしい。
ツアーの参加者は20名ほど。うさぎたち以外は全員が西洋人で、大人もいれば、子供もいた。ヴィダリが
「今は3時過ぎ。4時50分にはここに戻ってくる予定だが、フィジータイムで行動するから、
多少の時間のずれは覚悟して!」と叫び、先頭を切って走りはじめると、皆はそれに続いた。
うさぎたちも自転車を漕ぎはじめた。しんがりはジョッシュだ。