France  南仏コートダジュール

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2005年5月

南仏旅行手配メモ9 宿手配

旅行メンバーが決まり、日程も決定。航空券の手配も済みました。 ネネの留学の準備も着々と進み、あとは宿を決めるだけです。 これも、わたしの中ではすでに目星がついていました。

シャトー・エザ」。 エズという小さな村の中にある、小さなシャトーホテルです。 部屋の数はたったの7部屋。 眺望が良いので有名です。 わたしが気に入ったのは、なんといってもその雰囲気で、 部屋まで荷物を運んでくれるロバがいるとか、 中世の村のイメージをそのまま部屋の中にまで持ち込んだような内装に、参ってしまったのです。

でもこのシャトー・エザ、調べてみると、評判悪すぎ‥! フランス旅行情報局(通称:ふらつー)を見ても、 trip advisor を見ても、悪評紛々! これには腰がひけました。 自分だけならいいけれど、母が一緒であることを考えると、バクチを打つ気にはなれなかったのです。

でもわたしはどうしてもエズ村の中で夜を過ごしてみたかった。 そこで、同じ村の中にあるもう一つ別のホテルに泊ることにしました。 こちらは、ネットでの評判も素晴らしく、これなら母にも安心して泊ってもらえると思いました。

ところが。 メールでのやり取りを開始すると、このホテルはどうも自分には合っていないような気がしてきました。 最初に出したメールの返信は、返信用ひな形に名前だけを埋め込んだだけのもののようで、 いくつか出した質問の答えが全く書かれていませんでしたし、 公式サイトのメールフォームから入れた空室状況の確認も、 「24時間以内にお返事します」という自動メールが来たにも関わらず、 再度問い合わせるまでナシのつぶてで、どうも印象がよくありませんでした。

「このホテルとは縁がないんじゃないか」――わたしはそう思い初め、ふと気づきました。 いくら世間の評判が良くても、自分にとっては合わないことだってあるのではないか、と。 そして、その逆もあるんじゃないか。 たとえ世間の評判がいまいちだったとしても、 もしかしたら、自分にとっては合うことだったあるかもしれない、と。

わたしはもう一度、シャトー・エザを考えることにしました。 ただ万一の可能性を考えて、当初7泊全てをエズで過ごす予定は変更、エズは最初の3泊だけにして、 あとの4泊は別の街に移動することにしました。 本当はわたしは途中で宿を変えるのは慌しくて好きではないのですが。 でも今回は、「シャンブルドット」と呼ばれるフランスの民宿にも泊まってみたい気持ちがあったので、 それもいいかもしれないと思いました。

シャンブルドットに関しては、すぐに決まりました。 こちらもエズに良く似た、中世の面影を良く残すカーニュ・シュルメールという村にある、 テラスドソレイユという宿です。 カンヌに近いせいか、フランク・シナトラが泊りに来たこともあるそうで、 リーゾナブルな料金と、プロヴァンス風のインテリア、それになんといっても立地が気に入りました。

南仏には「鷲巣村」と呼ばれる、高い山の上に作られた集落がたくさんあります。 もともと起伏が豊かな地形なのに加え、外敵の襲撃から身を守るため、 中世の村々はわざわざ高い山の上に、狭い路地を入り組ませて作られたのだそうです。 その中世の「鷲の巣村」はロマンを誘いました。 だからわたしはエズにこだわったのです。 エズは、中世の街並みが最もよく保存されている村の一つだと聞いていましたから。 そして、カーニュシュルメールも、そんな「鷲巣村」の一つだったのです。

――さあ、宿も決まって、これで準備万端! あとはフランス語でも勉強して、出発するだけです!

旅行記につづく

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