広大な駐車場を通りぬけ、地下の車寄せでタクシーを降り、店内へ。 入り口にはおっかない顔をした制服おばさんが棒を持って立っていて、店に入る人をひとりづつチェックしていた。 ちょっとびっくりしたけれど、これくらいしてもらった方が、店内の安全が保障されて安心かも。
入り口を入って真っ直ぐ歩くと、大きな吹き抜けの下に出た。ここはちょうど巨大なハコの、底面の中央付近らしかった。 上を仰ぎ見ると、4階くらいまで大きな吹き抜けを螺旋状の階段がとりまいていた。 エスカレーターやエレベーターが見当たらないのが不思議だけれど、 オシャレな雰囲気は日本のファッションビルと変わりがない。 ただ、その規模たるや、ちょっと日本ではお目にかかれない広大さ。 横浜のランドマークアーケードや船橋ララポートもここには負ける。 軽井沢のアウトレットを縦に4つほど重ねたら同じくらいの規模になるだろうか。 シューマート(SM)はチェーン店で、フィリピンの各大都市ごとにこんなのがあるというし、セブシティにはもう一軒、 同じくらいの規模の別の系列のショッピングセンターがあると聞くが、よく採算が取れるものだと感心してしまう。 さっきタクシーの窓の外に流れていった素朴な村の景色を思い起こすだに、 一体誰がこんなにたくさんの商品を買うのだろうと思う。
さて、店内案内板は、と探したがなさそうなので、 吹き抜けの真下にすました顔ですわっているインフォメーションデスクのお姉さんに 「トイキングダムはどこですか」と尋ねた。 トイザらスのようなおもちゃ屋さんがここに入っていることは、調査済みなのである。
「トイキングダムは、2階上のこちら側になります」お姉さんはそのマネキンのような美しい顔立ちを少しも崩さずに、
手で示しながら言った。
おおそうか、と階段を上る。天井が高いので、一階分上るのも結構大変。
途中できりんがワッフルのワゴンにつかまってしまった。
17ペソのワッフルを食べ食べもう一階分階段を上り、お姉さんに指示されたとおりに歩く。
すると、本当におもちゃ屋さんがあった。確かに雰囲気がまったくトイザらス。
警備員付きのエントランスバーを押して入り、レゴ売り場へ。でも残念、お目当ての日本で未発売の品番はなかった。
価格も日本と変わらない。
がっかりしながら他のおもちゃのコーナーを横目で見つつ、出口へ。日本からの輸入品も多く、目新しいものは何もない。
獲物が見つからなかったのは残念だったけれど、これで一つ仕事が終わった。