パンガー湾近くで、車はお寺に立ち寄った。鍾乳洞の中に作られた寺、"Suwan Khuha" (スワン・クーハ) 寺院だ。
洞窟の入口にはお猿がたくさん待ちうけていて、観光客の手からシャッとバナナをひったくった。
ピーナツを投げると、ダ〜〜ッとかけよってくる。早いもの勝ちだ。
ガイドのソンさんがエサを買ってくれたので、チャアに、
「赤ちゃんを抱っこしているお母さんにやりなさい」と言った。
だが、チャアはサルたちのすさまじさに恐れをなして及び腰、サルに近寄れない。
結局、母親ザルにと投げてやったエサも、みいんな、ほかのサルたちに横から奪われてしまった。
お母さん猿、おなか空かないかな。ここの坊さんたちがお母さんザルにエサをやってくれるといいのだけれど。
洞窟の中には、巨大な黄金仏が寝ころがっていて、そのまた奥には小さなこうもりたちが、
天井からたくさんぶら下がっていた。
鍾乳石でできた乳白色の壁にはマークのようなものが掘り込まれており、
それは王様の弟だか誰だかがここを訪れた記念なのだと孫さんが教えてくれた。
寝仏の前には橙色の布を巻きつけた坊さんが座り、お布施をしたお客に、何やらまじないを施していた。
壁に掛けられて売っているおみくじの紙は色とりどり。紙に書かれたタイ文字がまるで魔法の呪文みたいだ。