茶筅と茶杓

ずっと欲しくてずっと買えなかったものを、ついに手に入れました。「茶筅（ちゃせん）」です。

わたしは抹茶が大好き。茶筅はその抹茶を点てる必需品です。なのにこれまで買えなかったのは、高価だったからです。茶筅は、使えば必ず傷む消耗品。にもかかわらず数千円もして、どうもわたしには贅沢すぎる気がしていました。

今回手に入れた茶筅は300円。作った人に申し訳ないくらいの安さです。作る手間を想像すると、むしろ3000円くらいのほうが妥当な気がします。

反面、茶筅が消耗品であることを考えると、そのくらいの価格でなくっちゃねえ、とも思います。 300円で買えるからこそ、思う存分シャカシャカできようというものです。

一方、耐久品は安すぎるのも良し悪し。たとえば茶杓（ちゃしゃく）は、作る手間からすれば300円が妥当だったとしても、長持ちするものなので、3000円でも構わない。耐久品が安すぎると、本来大事に使うべきものも使い捨てになりがちなので、少々高いくらいがちょうどいいとも思えるのです。

最近は、耐久品が安すぎ、消耗品が高すぎるような気がします。たとえば、プリンタは安すぎ、そのインクはいくらなんでも高すぎる。プリンタの価格を５倍に値上げし、インクの価格を５分の１にすれば、もっと大事にし、もっと活用できるのになあと思います。

初稿：2007年9月27日