2003年9月24日 時には冷やして温めて(その2)

一日中うとうとしながら休むと、日付が変わる頃には首の具合はだいぶよくなっていました。 腰は痛い、首も動かすと痛い。 でも、頭はすっきりし、目は冴えていました。

しばらくはベッドの上でおとなしくしていたものの、 丑三つ時になると、ついにうさぎは起きだし、あれこれ用事を片付け始めました。 もう、退屈で退屈で仕方がない。 全然眠くないのに、首も痛くなくなってきたのに、 暗闇の中で横になっているなんてつまらない。 散らかった部屋が、更新していないサイトが気になって仕方がなかったのです。
それで、本を読んだり、洗濯物を畳んだり、旅行サイトを更新したり。 ――そんなことをしているしているうちに、明け方になりました。

「おお、こんな時間! 朝までにもう一寝入りしよう」 そう思ってパソコンの前から立ち上がろうとしたら‥。

‥ガーン! さっき起きてきたときよりも、体の調子が悪くなってる!!

うさぎは自己嫌悪に陥りました。

ああ、もう!! 真面目に寝ることすら怠るなんて――。

「今は"休むこと"が一番大事!」そう決めて休んだはずなのに、 いいかげんな休み方では、サボっているのと何ら変わりないではありませんか。 風邪をひいたりしても、いいかげんに休んでいいかげんに動くから治りが遅い。 「どうしてそう中途半端に休むんだっ!!」って、 きりんにもよく叱られるのに、またやってしまった‥。
休むことすらいいかげんな自分に腹が経ちました。

もっとちゃんと真面目に休むこと。

何をどれくらいやったか、どれくらい働いたかは問題じゃあない。
うさぎが怠け者なのは、働く量、こなす仕事の量が少ないからじゃあない。
その時その時にやるべきことをちゃんとやらないから、怠け者なんだ。 休むときに休まないから、怠け者なんだ。 うさぎは心を入れ替えて、今度こそ、もっと真面目に休むことにしました。

◆◆◆

「ママさあ、首が痛い痛いといいつつ、冷やすとか温めるとかはしないわけ?」

ネネだかチャアだかがそう言ったのは、いつのことだったでしょうか。

「だって、冷やしていいのか、温めていいのか分からないんだもん」

と反射的に答えてから、 「そういえば、どっちが正しいんだろう」と思いました。 直感的には、温めた方がいいような気がするんだけれど――。

首をひねって痛めた場合、
冷やした方が治りが早いのか、 それとも温めた方がいいのか――。

うさぎはそれを知るため、病院へ行くことにしました。 最近、ちょっちゅう寝違える。その度に辛い思いをしているので、 ここで一度、ちゃんと理解しておくのもいいかな、と思ったのです。

考えてみたら、首が痛いからという理由で病院へ行くのは初めて。 それどころか、冷やしたり温めたりしたこともなければ、 きっちり休んで積極的に直そうとしたこともない。 「首が痛い」というのは、病気や怪我ではないと思っていたから、 自然に治るのを待つものだと思っていたのです。 でも今回は、

できるだけのことをして、早く治して元気になろう!

そう思いました。
たぶん、あともう少し休めば、自然に治る。 わざわざ病院へ行くほどのことではないかもしれないと思ったけれど、 病院へ行くことで、「真面目に治そうという努力」をしたかったのです。 努力しているところを、自分に見せたかった。 だって今は、これくらいしか頑張れることがないんですもの――。

明日につづく