2003年12月21日 小学生のサイト事情(子供の視点編)

ちゃあのデジカメ日記の公開からはや一月。 先日アクセスカウンターの数値も1000を越えました。

チャアが日記を書き始めた当初1週間ほどは、公開するつもりはありませんでした。 家族だけが読めばいいと思っていたのです。

ところが。
「今日はチャアのページ、誰か来た?」とチャアは学校から帰ってくると、毎日訊く。
「来るわけないわよ。だってアップしていないんだもの」と答えるうさぎ。 それでもチャアに腑に落ちない様子。 どうやら、ローカルスペースにウェブサイトの形になって置いてあるのと、 パブリックスペースに転送してアップしてあることの違いが分かっていないようです。

そのくせ、「みんなに読んでもらいたいの?」と尋ねると、「いや、別に」。
にもかかわらず、 「掲示板とか、誰かが見にきたらわかるヤツ(アクセスカウンターのことらしい)とかはないの?」なんて訊く。
「誰かの感想が欲しいの?」と言うと、「そういうわけじゃないけど」。

「じゃあとりあえずパブリックスペースにはアップしておくから 誰かに来て欲しければ、自分で宣伝しなさい」とうさぎは言いました。 「学校の友達とか、行きつけの掲示板とか、宣伝する場はいろいろあるでしょう」

ところが、チャアは自分では全く宣伝しませんでした。 以前は、小学生の集まる掲示板にも自サイトのURL付きで書き込む子がけっこういて、 おうちマークつきの書き込みに憧れていたのに。
それでいて相変わらず、「今日は誰か来た?」
「来るわけないでしょう。どこからもリンクを張ってないのに」
「ママの日記を読んでくれる人、チャアのも読んでくれないかな」
「‥はい? それっていつものきりんとうさぎからリンクを張れということ? 冗談じゃない。やあよ。 あなたがすぐに日記を書くのをやめちゃったりしたら、ママみんなに恥かしくって」
「やめないよ。 だって、チャアが日記帳を終わらせなかったら、ディズニーシーへ行かれないんでしょ。 ママ言ってたじゃん、チャアがノートが終わるまで日記を書き続けるか、 ネネがオール5を取ったらディズニーシーにまた連れて行ってくれるって」

ハハ‥、確かにそんなことも言ったわね。 チャアが「またディズニーシーに行きたい」と言うので、
「ならば、ディズニーシーで買ったそのノートが日記で埋まったら、新しいノートを 買いに行くっていうのはどう?」と言った憶えがあります。

そしたら、 「そんなのズルイ。頑張るのはチャアだけで、どうせみんなも一緒に来るんでしょ?」 とチャア。
「あらやだ。 あの高いチケット代を捻出するパパとママの方がよっぽど頑張っていることにならない?」
「でもそれならネネだけズルい」
「だったらこうしようか。ネネがオール5の成績を取るように頑張る。 チャアは日記を頑張る。 それでどちらか一人でも目標を達成したら、みんなでディズニーシーに行く。 それなら公平でしょ」

でもそんな言葉に効力があるとは、自分でも信じていませんでした。 そんなことくらいで子供の尻を叩くことができるなら、どこの親も苦労しない。 ネネは「じゃあ、ディズニーシーは二度と行かれないな」 と次の瞬間には諦め宣言を発したし、 チャアはなにやら口の中でブツブツ文句を言ってふてくされたのを見て、 ま、世の中そんなものだと思ったのです。

ところが、案外チャアは真面目に日記を書き続けました。 「ああ、まだノートがこんなにある」と毎日ページを繰りつつ。 よっぽどディズニーシーに行きたいのかしらね。 チャアが最低一年は書き続けると約束したので、 うさぎはいつものきりんとうさぎからリンクを貼りました。

ところで、日記を書き始めた当初、そのノートのページ数を数えてみたことがあります。 そしたら、80枚ほどありました。つまり160ページ。 それで一日に使う分は大体3分の1ページ。6日で1枚使う勘定です。 週7日のうち、6日書くとして、80週。つまり一年半以上かかってやっと終わる。 うさぎはチャアの前でうっかり計算してしまい、途中で慌てて口を押さえました。 チャアが思っているより早く終わる結果が出ればよかったけれど、 この結果では余計ヤル気をなくしてしまいそう。 そもそもウェブサイトに仕立てることにしたのは、 ウェブサイトという派手なツールによって、 少しでもヤル気を持続させたいという気持ちがあったからなのです。

けれども案外チャアはうさぎが仕立てたサイトなどろくに見ず、 相変わらずノートの残り枚数を数えることに執心のご様子。 そのクセ、感想だけは欲しいようで、 先日うさぎが、自分の日記の1ページ毎にミニ掲示板をつけるテストをしていたら、 「ママの日記、感想を書き込んでもらえるようにするの?!」と、やけに羨ましそう。 そこでチャアの日記にも、家族のみなでコメントをつけることにしました。

本当は、コメント機能つき(別名"つっこみ機能")のついている日記ツールを使おうかとも 思ったのですけれどね、まずはコメントに対するチャアの反応を見たかったのです。

そしてどうやら、コメントはチャアになかなか好評の様子。 コメントを見つけると、「あ、コメントがついてる!」と嬉しそうです。 更に嬉しいのが、サイトを読んでくれている友達の言葉。 「読んだよ」の一言がすごく嬉しいみたい。

とは言うものの、 相変わらずネットの友達に宣伝しようとはしないし、 自分の日記ページにわざわざアクセスしようとも思わないみたい。 ネット友達に「ホムペ持ってる?」とチャットで尋ねられてすら、 「ううん」と答える。 その辺の心理はどうも理解しかねます。

"誰かが読んでくれる"という原動力が、
"ディズニーシーにまた行かれる"という原動力に
勝る日が果して来るのか――

それは、これからのチャアの動向に注目したいところです。