2004年9月6日 世界の時刻

全くもって自分でも不思議なのだけれど、 何かやらなくてはならない用事を抱えているときに限って、 別に今やらなくてもいいようなことをやりたくなるのがうさぎの常。 最近はきりんがスパイダーソリティアを隠しちゃったので逃避場所に事欠き、 自分でも感心してしまうほど意表をついた逃避行動に出る日々であります。

この週末は突然、"トラベル"の国データページのリニューアルにハマりました。 ふと、「このページに現地時刻が記されていたら便利だろうなあ」と思い立っちゃった。

‥まあそれも、全く根拠のないことではないのですが。 ミネソタに電話する都合上、向こうが何時かがよく気になっていたので。 時差が何時間だったか、どうしても憶えられないんです。 夏時間なんてものがあって、季節によっても違うからかもしれません。

それでそういうときは、自分のサイトの ミネソタデータページを開くわけです。 ところがそれでも分からない。 「ミネソタ(中部)は冬時間で15時間、夏時間で14時間遅い」なんて書いてあったって、 たとえば今日本が午前11時だったとして、向こうは何時なのかしら。 足すんだったかしら、引くんだったかしら。 引いたらマイナスになっちゃったらどうするんだっけ??
時差に関しては極力、「自分に分かりやすいように」という観点で書いたつもりだったんですけれどね、 それでもなお、じっくり考えないと、なんだかよく分からない。

それで、このページに現地時刻を記すことを思いついたわけです。 実現の手段も分かっていました。 JavaScriptを使えばいいんです。 時間表示はJavaScriptの十八番です。

でもここでもネックは「夏時間」でした。 時期によって時差を切り分けなくてはならないから。 もう一体、どうしてこんな面倒くさいものがあるんでしょうねえ。

夏時間(サマータイム)はアメリカでは"Daylight Saving Time(DST)"と呼ばれています。 「日光節約時間」とでも訳したらいいでしょうか。 サマータイムは実際、お日さまの光を効率よく利用するための時間制度であり、 主に冬と夏の日の長さが極端に異なる高緯度地域の国々で採用されています (世界の時刻参照)。

日本でも省エネの観点などからサマータイム制導入の議論が持ち上がることがありますが、 すぐ立ち消えになります。 *1。 実は戦後、サマータイム制が導入されていた時期もありましたが、わずか数年で廃止となりました。 オーストラリアの北部諸州も、南部州に倣ってサマータイム制を導入したものの、廃止しました *2。 アメリカでも、サマータイム制を導入していない州があります *3。 夏と冬の日の長さはそれほど違わない地域では、日光節約の恩恵よりも、 切り替え時に一日が23時間になったり25時間になったりする煩わしさのほうが大きいのでしょう。

まあともかく、このサマータイムを何とかしなくては。 サマータイムが適用される期間は国によって種々に異なり *3、 それぞれに切り分けが必要です。 たとえばアメリカ合衆国は、「4月の第一日曜日午前2時から10月の最終土曜日の午前2時まで」。 「4月1日の午前0時から10月末日いっぱいまで」ならまだ可愛いものを、これはちょっと厄介です。

これは自分で考えるより、人に聞いたほうが早い、とうさぎは思いました。 要するに、自分で考えるのが面倒くさくなったんですな。 困ったときのGoogle頼みであります。

そしたらなんと、すばらしいサイトを見つけちゃったんですね。 世界の時刻を表示するフラッシュを無料で配布しているサイトを。 これさえ借りてきて貼り付ければ、苦労してJavaScriptを組む必要なんか、ぜーんぜんない! しかも、夏時間にバッチリ対応!

ClickLink.com

たとえばこ〜んな時計がいろいろ!










London

早速喜び勇んでお借りしてきました。 それで出来上がったページがこれ。

ミネソタ現地カレント情報

これを機会に、「国の概要」という地味なタイトル名も「現地情報」に変えてみました。 ウェザー・アンダーグラウンドからお借りしてきたお天気情報と並んで、 なにやら本格的にカレント情報な香り〜! ‥って借り物ばっかりですが^^;。

でも、借り物の寄せ集めであっても、便利なものは便利。 自分で作るばかりが能じゃないな、と思いました。

でもね、このページが出来上がってしばらくは嬉しくて何度も見てはニヤニヤしていたのですが、 やっぱり自分でも作ってみたくなった。 それでウンウン唸りながら作ったのが以下です。

自作
現在の時刻 ミネソタ
日本
借り物
現在の時刻 ミネソタ
日本

出来上がってしまうと、なんてことないですね。 たったこれだけのことに、丸一日かかったうさぎって一体‥。

でもまあ苦労の甲斐あって、だいたいうまくできたんじゃないかなと思います。 表示面でもう一工夫っていう感じはしますけれど。
夏時間から冬時間へ、冬時間から夏時間への切り替えにはやはり苦労しましたが、なんとかなりました。 もっとスマートはやり方があるはず、と思いつつ、めいっぱい苦労の跡が見える、 ぶきっちょたらしいソースになってしまった^^;。 気が向いたらそのうち手直ししようかな。 何はともあれ、軽いのがメリットでしょうか。

けれど、現地カレント情報のページは、このまま借り物で行こうと思っています。 先々を考えると、そのほうがラクで収まりがいいので。

それでも、Scriptを組んだのも無駄ではなかったと思っています。 丸一日、グリニッジ標準時と日本時間、アメリカ中部時間(冬時間と夏時間)の4つの時計と格闘するうちに、 斜めに傾いだ丸い地球が光と影の中で回る様が、すこしイメージできるようになりました。 時間って不思議、時計って面白い。 その面白さの片鱗が、ちょっと分かってきたような気がするのです。

あっ、それにいつの間にやら、ミネソタとの時差も憶えちゃってる!
時差の計算の仕方も!

*1 日本におけるサマータイム導入についてはサマータイム制度導入に関する金属労協の考え方に詳しい
*2 日本とオーストラリアの時差とサマータイム参照
*3 アメリカの時差とサマータイム参照
世界の時差:世界の時間帯
世界の時差のマップ:World Time Zone Map