ベンチで少し休み、なんとか気分を整えて、いざ活動再開!
この山頂駅付近は、なんと100もあるウィスラー山のコースが交わる最大の要所である。 ここから始まるコースあり、ここへ降りてくるコースもあり。 「山頂」と言っても、ここがウィスラー山の頂上なわけではなく、ここから上へ登っていくリフトもいくつかあるのだ。
駅の隣りには大きなレストランがあり、お昼どきということもあって、行き交う人が多い。 下界の村よりよほど賑やか。 「人影のない広ーいゲレンデを独り占め!!」という状態を想像していたうさぎはちょっと拍子抜け。 でも、側に並んだカナダの国旗が嬉しい。
白い雪。青い空。そして赤いメイプルリーフ。
やっぱりここはカナダだー!
駅の近くでぼんやりしていると、
「写真を撮りましょうか? 後から気に入ったのだけ購入できますよ」と、
黄色いヤッケを着た写真屋のお姉さんが話し掛けてきたので、撮ってもらうことにした。
〔こんなに人の多いところで、どんな写真を撮ってくれるのやら‥〕と内心思うが、お手並み拝見といこう。
まず最初の一枚は、子供たち二人。 お姉さんはバンダリー(ゲレンデ境界線)の杭を引っこ抜き、その向こうにネネとチャアを立たせた。 そして雪の上に寝そべって、体を左右に揺すってみせた。 〔同じようにしてごらん、という意味だな〕と合点した子供たちは、お姉さんの真似をして、雪の上に寝そべった。
次は、子供たち一人一人、その後4人で撮り、最後に親二人の写真を撮ってくれた。 それぞれ適当なポーズを決めてくれたので、撮られる方は気がラクであった。
写真を撮りおえると、お姉さんは、ウィスラー村内にある店の場所と、番号を控えた紙をうさぎたちにくれた。 今日の夕方にはもうモニターで、撮った写真の出来ばえが見られるらしい。
夕方、仕上がった写真を見に行くと、あーら不思議、それはそれはもの静かな写真に仕上がっていた。 ゲレンデ境界線の外をバックにして撮ったので、背後に人が全く写り込んでいない。 背景は、よく晴れた空と、真っ白な山々の連なり。とても周囲に人が大勢いる場所には見えない。 見事な写真のマジックであった。