【 日本人ばっかり? 】もう、世界中どこへ行っても日本人ばっかり! そういう嘆きをよく耳にする。 誰も彼もが口を揃えてそう言うので、 自分があまり海外に出なかったころには、本当にそうなのだろうと思っていた。 それにしちゃ計算が合わないな、と不思議ではあったけれども。 だってそうでしょ? 日本人は世界の総人口の50分の1しかいないはず。 しかもその50分の1のほとんどが狭い日本列島にひしめいているのだから、 世界中どこへ行っても日本人ばっかりのはずはないと思うんだけれど。 で、近年、海外に時々出かけるようになってからは、みんなの言う「日本人だらけ」というのは、 一体どういう状態を指すのだろうと、首を傾げるようになった。 だって、うさぎ自身は、どういうわけだかその「日本人だらけ」にあまり出くわさないから。 べつにマイナーなところへ行っているわけでもないのに。 例えば、元祖「日本人だらけ」のはずのハワイに行ったときですら、日本人らしき人の姿はほとんど見かけず、 よし見かけたとしても、それは実は中国人であったり、日本語などとうに忘れた日系何世かであって、 "ホンモノの日本人"にはほとんど出会わなかった。 グアムに初めて行った時だってそうだった。 一日の終わり近くに初めて日本人の姿を目にして、懐かしさのあまり、思わず声を掛けようとしたくらいだ。 「あ! 日本の方ですかっ?! 奇遇ですねえ! わたしも日本人なんですよっ!」
って。 世の中にはツアーに参加すると"日本人だらけ"の憂き目に会うと考えている人がいるようだけれど、それもどうかと思う。 うさぎたちの旅行はいつもツアーだけれど、 空港に迎えにきてくれるのはたいてい現地人の係員さんだし、 ホテルまでの同行者もいたりいなかったりで、あまり日本人にはお目にかからない。 では、なんでうさぎたちは「日本人だらけ」に遭遇しないんだろう。 その理由をいくつか考えてみた。
1. うさぎたちはオンシーズンに旅をしない。 要するに、うさぎたちは一般的日本人の行動パターンからずれているから、日本人に遭遇しないのではないか。 うちはゴールデンウィークとか、お盆休みとか、そういうツアー代金の高い時期にはゼッタイ旅に出ないし、 旅先ではホテルのプールサイドにのて〜っと寝そべって過ごす。 こういうのって、たぶん一般的じゃあないのだ。 だから他の日本人にあまり会わないんだと思う。 それに、自分が旅先で日本人にたくさん遭遇したとしても、その地域が日本人だらけだという印象を持つかというと、 うさぎの場合、そうでもない。 たとえば、うさぎが春休みにグアムでオプショナルツアー三昧をやったときは、そうね、 確かに同じツアーに参加している人のほとんどが日本人だったけれど、 日本人による日本人のための日本人のツアーに参加して、日本人だらけでなかったら、そりゃその方が不思議だと思うし、 「日本人用のオプショナルツアーが日本人だらけ」だったからといって、 「グアムが日本人だらけ」という印象には結びつかなかった。 それは統計の数字を見ても分かる。グアムに観光にやってくる日本人は年間100万人強。そしてグアムの人口は13万人くらい。 この数字を聞くと、ほらやっぱり本当に日本人だらけじゃないか、と思いがちだが、 滞在日数まで考えると、365日グアムで暮らす人の中での、 せいぜい3日4日(つまり一年の100分の1くらい)しかグアムに滞在しない日本人観光客の割合は、 一日あたりに換算すると、約7%ということになる。 この数字は、日本以外の国々からやってくる30万人以上の観光客によって更に低くなる。 多くても7%、そういう数字を指して「日本人ばっかり」とは、うさぎなら言わない。 少なくとも半数以上が日本人じゃなかったら、そうは言わないし、思わない。 でも、外国に行ったら金輪際日本人の顔を見たくないくらいに思っている人だったら、 たとえ1%でも「日本人ばっかり」と表現するかもしれない。
うさぎは日本人との出会いも旅の1ページだと思っているので、
もし街を行く人の半数以上が日本人だったらガッカリすると思うけど(そんなことってあるのかな?)、
「日本人もいる」程度なら、全然気にならない。
「日本人ばっかり」と嘆くより、
「こんな人がいた、あんな人にも会った」という楽しい思い出をたくさん持って帰ったほうがいい。うさぎはそう思う。 「げげっ、日本人が話し掛けてきた! エンガチョ!」 なんて邪険にしないで、仲良くしてね! 2002年8月24日 うさぎ |
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