今日は10時15分からフィジー語の挨拶講座「フィジアン・グリーティング」があるはずだ。 それで時間にフィジアン・ブレに行ってみた。 だが、スタッフは誰もいない。しばらく待っていれば、そのうち始まるかなと思い、4人で板の間に腰を下ろした。
そこにやってきたのは、フィジアンのおばさんスタッフ。
お、いよいよかと思いきや、彼女は子供を10人ほど連れていて、手にはパンの入った大きな袋を下げている。
どうやらこれから魚の餌づけに行くらしい。おばさんはネネとチャアの方を向いて、
「あんたたちも一緒に来るかい?」と誘った。魚の餌づけはきのうやったし、
ネネが気が向かなそうな顔をしていたので、きりんとうさぎが代わりに断ると、
エスターは子供たちを率いて行ってしまった。
子供たち一行が行ってしまうと、フィジアン・ブレはうさぎたち4人だけとなり、しーんとなった。
「ほんとにここでフィジアン・グリーティングが始まるんだと思う?」と言いながら、
もう一度アクティビティ予定の書かれた黒板をチェックして時間と場所を確かめていると、
「あたしも魚の餌づけ行きたかったなー」とチャア。
その一言で、予定は急遽変更。みんなで魚の餌付けを見に行くことにした。
桟橋から海を覗くと、大きいのやら、小さいのやら、白っぽいのやら、黒いのやら、 青い筋が入った綺麗なのやら、魚がたくさんいた。魚は種類ごとに一か所に固まり、決して仲間と離れはしない。 特に小さな魚は、大群で群れをなしている。 子供たちが投げたパンのあたりは、ぴちゃぴちゃと小さな魚が我がちにエサをつつく音で騒がしく、 大量の魚が押しかける餌の付近は水面までが盛り上がっているのだった。
しばらくこの様子を観察し、桟橋を戻りながら海を覗き込むと、水面にびっしり海草が黒々と浮かんでいた。
「サウスビーチは海草が多いね」などと言いながら良く見ると、それは海草なんかではなかった。
絡み合った海草に見えたのは、これもなんと、小さな魚の大群だったのだ!
エサが撒かれていない場所にまで、この魚の群れようはいったい何?!
乾かしたら、そのままタタミイワシになりそう!
初めて見る魚の密度に、驚きを通り越して、なんだか呆れてしまった。