入国審査、税関を通り抜けると、お馴染みの光景が待っていた。 日本人観光客を待ち受ける、出口に鈴なりの現地係員たち。 うさぎたちはR&Cツアーズの係員の指示に従い、空港内のカウンターで手続きを済ませ、 他の3組のお仲間と共にホテル街へワゴン車で向かった。
車が最初に向かったのは、ウェスティンホテル。 その車寄せを寄った途端、うさぎの胸に懐かしさがフワーッとこみ上げた。 ウェスティンは2年前初めてグアムを訪れた時、タモンビーチでの拠点となったホテルだ。 空港ではさほど懐かしさを感じなかったが、ここへ来て急に、〔グアムに帰ってきた〕という実感が沸いた。そう、
「帰ってきた」
と思った。そして、2年前の自分に再会したような気がした。
きっとうさぎは2年前、グアムの空気の中に自分の思いの片鱗を置いてきたのだ。
日本に持ちかえりきれずに置いてきたその思いは2年間ずっとここの空気の中に漂っていて、
ずっとうさぎの帰りを待っていたのだ。