最初の4泊は、アラム・ジワに泊ることになりました。
さあ、あとの2泊はどこにしましょう?
実を言うと、ちょっとした手違いにより、 そのホテルはアラムジワよりも先にすでに決定してしまっていました。
このホテルの名は「アラム・プリ」。
「アラム・プリ」と「アラム・ジワ」。名前が似ていますね。
アラム(Alam)というのは、インドネシア語で「自然」という意味です。
「ジワ」(Jiwa)は「精神」、「プリ」(Puri)は「宮殿」。
つまり、アラムジワは「自然の精神」、アラムプリは「自然の宮殿」というわけですね。
さあて、この「アラムプリ」に「自然の宮殿」の風格があるでしょうか。
‥それは行ってみてのお楽しみ!
たった10室しかないアラムジワ。
そのアラムジワの情報は、驚くほどたくさんありました。
バリ旅行のキーサイト「チェックインバリ」には、
管理人さんの詳しい評価が載っているほか、
投稿者の感想もたくさん掲載されています。
その数ざっと30!
部屋数が400、500もあるような大リゾートに関して寄せられた感想と同じくらいの数です。
更に「アラム・ジワ」で検索すると、これまたその滞在記がいくつも見つかりました。
アラムジワって、ひょっとしたら「一部屋あたりの滞在記の数」では世界最大かもしれない。
それに引き換え、アラムプリの情報はごく僅か。
チェックインバリでさえ、短い感想をほんの2件掲載しているのみでした。
あとはいくつかの旅行会社のページに紹介が少しばかり、
それに写真を7〜8枚ほど掲載している個人サイトがひとつだけ見つかりました。
ガイドブックには全く掲載されていません。
まあ、こっちの方が普通かもしれませんね。
アラムジワの情報の多さの方が異常なのでしょう。
アラムプリも、ジワ同様、部屋数の少ない小さなリゾートです。部屋の数はたったの9室。
また、ウブドの中心まで歩いていかれる距離のジワと違い、こちらは野中の一軒屋。
バリには「ウブド」のほかにも
「クタ」「スミニャック」「ヌサドゥア」などの地区の区分けがあって、
たいていのホテルはそのどれかの地区に属するのだけれど、
アラムプリばかりは「どことは言えない場所」なので、旅行会社によって、
地区別カテゴリが違っていました。
では、うさぎがどうしてこんなにマイナーな宿に行き当たったのかというと。
はじめてその名を見たのは、
「スカスカバリ」
という現地の旅行会社のウェブサイトででした。
この旅行会社の取り扱いホテルリストってすごいの。
ウブドとその周辺のホテルだけで70、
バリ全体では一体いくつあるか分からないくらいの数のホテル名が
地区別にずら〜〜〜〜っと並んでいます。
うさぎは最初からウブドに絞り込んでいたので、ウブドしか見なかったのだけれど、 それにしたって70もあるホテルの中から、どうしてアラムプリが目にとまったかというと、 それは、リストがたまたまアイウエオ順に並んでいたからなのと、 たまたまNEWマークがついていたからなのと、 それから、アンカーにミスがあって、リンクがちゃんと飛ばなかったからでした。
うさぎって、リンクがうまく飛ばなかったりすると、すごーく気になる性質なの。 見られないと思うと、余計見たくなるタイプ。 それまで大して見たいと思っていなくても、見られないとなると、 どうしても見ないことには気がすまなくなって、正しいファイル名を推測し、 アドレス欄に打ち込んでみちゃったりなんかして(^^;。
このときもそうでした。
「これってもしかしてアンカー名が間違ってる?」「あ、やっぱりそうだわ、間違ってる!」
って、何度も「アラムプリ」というホテル名をクリックしながら考えちゃった。
まあ、アンカーポイントの設定ミスですからね、ページ自体は見られるわけです。
前後のホテル名をクリックしてスクロールすれば、目指す情報も見られる。
それでちょっと手間をかけてみたところに、「2ベッドルームヴィラ」
という文字が目に入ったというわけです。
そのときの達成感といったらありませんでしたね。 我が家は4人家族なので、部屋は2ベッドルームが条件。 それにうさぎは「ヴィラ」というものに一度泊ってみたかった。 だからこの条件は我が家にピッタリ! アンカーミスにめげなくて、本当によかったと思いました。
しかも室料をみたら、これが安い!
これも一泊300ドルくらいと考えていた予算の3分の2です。
それで早速ホテルの公式サイトも見てみることにしました。
やっぱり写真を見ないことにはイメージが沸きませんからね。
ところがところが、これがまた一苦労!
アラム・プリの公式サイトの重いこと、重いこと!(注:2003年11月現在、改善された模様)
あまりにも表示速度が遅いので、クリックしたままトイレに行き、戻ってきたら、
まだ表示されていない!
自慢じゃないけど――いや自慢だけど、うちって8MbpsのADSL回線なのよ。
けれど、これがまたうさぎの
「見られないと思うと、余計見たくなる」気持ちをくすぐったんだな。
「そっちがそのつもりなら、何時間でも待ったるわい!」
という妙なド根性が生まてしまいました。
いやー、本当に大変でした。 たった10数ページを全て見て回るのに、一体何時間かかったことでしょう。 あんまり遅いから、次に見るときにもこの苦労をするのではかなわないと思い、 1ページ表示される毎に、「名前をつけて保存」をしながら辛抱強く待ちました。 ヒマなものだから、ついでにページ同士のリンクがきれいに繋がるように、 ソースを書き換えてみたりなんかしつつ‥。
思えばこの作業が、このホテルへの愛着を生んだのかもしれません。
全てのページを保存し終わり、きれいにリンクを繋げた頃には、
「このホテルに泊らずして、バリは語れない」
とまで思い込むようになっていました。