今日のお昼は、飲茶。レストランは、シャングリラホテルの二階にある「香閣 (シャンパレス) 」と決めてきた。
大きな金色のシャンデリアが下がったシャングリラホテルの一階ロビーからエスカレーターで二階に上りると、
左手にシャンパレスはあった。
赤いカーペットにマホガニーの調度品。豪華な店構えである。
〔こんな高級な店に、子連れで入ってしまっていいのかな〕と思いつつも足を踏み入れてみると、
あんがい雰囲気は堅苦しくなかった。
店自体の格調は高く、調度品は立派だが、昼食時のせいか、回りのお客がドレスアップしていたりはしないし、
不気味なほど静まりかえっているわけでもない。うさぎは内心ほっとした。
ありがたいことに、オーダーも簡単であった。小さなセイロを山と積んだワゴンが煙を立てながらテーブルに近づいてきて、 「それとこれとあれ」というように、現物を見て選べるのだ。一皿RM6.95(250円) と均一価格なのも、安心である。
子供たちは自分で料理を選べることに喜び、それまで最悪だったチャアの機嫌もころりと良くなった。
最初うさぎたちは、エビ餃子、肉まん、鶏肉の甘辛煮まん、ちまき、カボチャのうらごしのはいった中華まん、
それに「黒椒汁鳳爪」という得体の知れない何かの甘辛スパイシー煮の計六皿を取り、
あとでエビシュウマイとカニシュウマイの二皿を追加した。どれもとてもおいしく、子供たちもよく食べた。
飲み物の方は、ジャスミン茶と、青リンゴおよびスターフルーツジュースを頼んだ。
エアコンが効きすぎて寒かったので、
大きなポットにたっぷり入った4人分の小さな湯飲み付きのジャスミン茶がうさぎは嬉しかった。
またジュースには果物のスライスが添えられており、スターフルーツを体験できたのもよかった。
スターフルーツはその名の通り、切り口が星型になる果物である。ごく大雑把に言えば、大きな溝が縦に5本入った青リンゴ。
味も色もそんな感じである。
けれど、形が面白い分、皮と芯ばかりなのであまり食べるところがない、不経済な果物なのであった。